2008 Fiscal Year Annual Research Report
体育学部生のキャリアプランニング教育ープログラムと教材の開発
Project/Area Number |
19300210
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三木 ひろみ University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (60292538)
|
Keywords | キャリア教育 / キャリアプランニング / 問題解決学習 / 就職支援 |
Research Abstract |
キャリアプラニングの行動化を促すために、体育学部2年次の4月〜7月に、擬似的に就職活動を体験するプログラムを実施した。多くの者が将来の進路が定まっていない段階であったが、教員、トレーナー、一般企業に分かれ、教員グループ、公務員グループは採用試験の勉強会の企画・実施、トレーナーグループはトレーナーとして働くことができる職場調査、一般企業グループは企業説明会・就職セミナーへの参加を行った。就職活動の当事者でない立場で就職活動の様子を知ることができ、キャリアプランニングに対する受講生の意識は有意に高まった。しかし一方で、就職相談や学生相談を訪れ、将来の就職や就職活動に対する不安を訴える学生が増えたとの報告を受けた。企業関係者との新入社員の教育プログラムについての情報交換会とパネルディスカッションから、大学で様々な学問分野の専門教育を受けた新人をOJT(On the Job Training)で教育することの限界と、課題を解決するための基本的な能力、課題に取り組むモティベーション、伝える相手を考慮したコミュニケーション能力を習得することが必要であることが示唆された。これを受けて、体育学部1年次生を対象に12月〜2月に行ったキャリアプランニングプログラムでは、他者を考慮すること、仕事が他者と関わる活動であることを意識することに重点を置いた。例えば、従来行ってきた「自分について知る」活動を、他の受講生と比較し自分の個性を発見する活動とした。また、模擬体育授業をグループで計画・実施することで、自分がよく知っていることを知らない相手に伝えるために必要な活動や能力を意識させた。キャリアプランニングプログラムでの活動は全て、個々人の活動をグループで話しあったり活動してまとめ、グループの活動をクラス内で発表するという形式で進め、個人・グループの発表には、時間制限、字数制限、条件を設けた。このプログラムの結果、受講生は、制限を受けながらグループで課題解決に取り組む体験を通して、働きかける相手を意識することの重要性、他者に伝えるために必要な活動や能力について理解することができた。以上のプログラムの概要と教材ワークシートをまとめて、キャリアプランニングワークブックを作成した。
|
Research Products
(3 results)