2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19300225
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
江崎 治 National Institute of Health and Nutrition, 基礎栄養プログラム, プログラムリーダー (90191923)
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Keywords | 遺伝子 / 生体分子 / 糖尿病 / 発現制御 / バイオテクノロジー / 運動 |
Research Abstract |
運動を行うとMEF2を介した転写活性化がおこることが多数報告されている。GLUT4の発現調節領域にもMEF2結合部位があるため、運動によるGLUT4発現増加にMEF2結合部位が関与している可能性がある。しかし、骨格筋特異的にMEF2Aを過剰発現させたマウスを作製したが、GLUT4発現量の増加は認められなかった。この原因として、MEF2A以外のMEF蛋白が関与する可能性が考えられた。各種MEF2蛋白に結合し、MEF2の機能を亢進させる転写共役因子PGC-1αを筋肉で増加させると、GLUT4量が増加し、耐糖能が高脂肪食摂取時に改善するかどうかトランスジェニックマウスを用いて検討した。筋肉に於いて運動で増加するのは、今まで報告されているPGC-1α-aと異なり、スプライシングやエクソンの異なるPGC-1α-bとPGC-1α-cである。このため、これら2種類のPGC-1αを筋肉特異的に過剰発現したマウスのGLUT4mRNA量を測定した。PGC-1α-bとPGC-1α-cの両ラインの雄、雌ともミトコンドリア関連遺伝子の発現増加は認められたが、GLUT4mRNAの増加は認められなかった。更に、PGC-1α-bの独立した2つのラインの雌を用いて、高脂肪食を摂取させ負荷を与えた状態で、糖負荷試験、インスリン負荷テストを行った。興味深いことに高脂肪食により異なる表現型が得られた。PGC-1α-b/Aでは、コントロールマウスに対しより肥満、PGC-1α-b/Bでは、コントロールマウスに対しよりやせになったが、糖負荷試験ではどちらのラインでも耐糖能の悪化が見られ、GLUT4機能が増加していないことが、in vivoの結果からも予測された。以上の結果から、MEF2はGLUT4増加に関与していないことが予想された。
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[Journal Article] The cathepsin L gene is a direct target of FOXO1 in the skeleta 1 muscle.2010
Author(s)
Yamazaki Y, Kamei Y, Sugita S, Akaike F, Kanai S, Miura S, Hirata Y, Troen BR, Kitamura T, Nishino I, Suganami T, Ezaki O, Ogawa Y.
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Journal Title
Biochem J. 427
Pages: 171-178.
Peer Reviewed
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[Journal Article] Ubiquitin C-terminal hydrolase-L3-knockout mice are resistant to diet-induced obesity and show increased activation of AMP-activated protein kinase in skeletal muscle.2009
Author(s)
Setsuie R, Suzuki M, Kabuta T, Fujita H, Miura S, Ichihara N, Yamada D, Wang YL, Ezaki O, Suzuki Y, Wada K.
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Journal Title
FASEB J. 23
Pages: 4148-4157.
Peer Reviewed
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