2007 Fiscal Year Annual Research Report
中高年者の効果的運動処方のための神経工当的アプローチ
Project/Area Number |
19300230
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
木竜 徹 Niigata University, 自然科学系, 教授 (80115021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木塚 朝博 筑波大学, 人間総合科学研究科, 准教授 (30323281)
大西 秀明 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (90339953)
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Keywords | 神経工学 / 疲労モデル / 運動処方 / 筋力・持久力 / ユビキタスシステム |
Research Abstract |
新たに神経工学的立場から中高年者でも安心して個人個人の体力の変化にあわせた負荷重量設定や休息と運動の時間配分を実現できる様にすることを目的に,ストローク毎やセット毎に計測・解析システムが行えるユビキタスシステムの構築と予備実験を行った.注目した指標は表面筋電図の評価指標及び自律神経系の評価指標である.特に,心拍変動に現れる呼吸性洞性不整脈に注目した.最初に,筋力測定装置で等尺性脚伸展運動の最大随意収縮(MVC)を計測し,次に,等尺性膝伸展運動を30%MVCの筋収縮レベルで維持し続ける実験で筋持久力を評価した.また,筋持久力測定時の継続時間にて,4秒に1回のチューブススクワット運動と1分毎に15Wの漸増負荷による自転車エルゴメータ運動を実施した.ここで,等尺性筋力測定によるMVCを被験者の体重で割った値を被験者の筋力,等尺性脚伸展運動の30%MVCにおける筋収縮レベルの運動維持時間を被験者の筋持久力とした.予備実験であるので,被験者は健康な成人男性5名(平均年齢22.0±0.7歳)とした.被験筋は,外側広筋,内側広筋,大腿二頭筋,前脛骨筋,腓腹筋内側頭である.同時に,関節ゴニオメータにて膝関節角度の変化を計測した.その結果,MVC時の筋力の高い被験者はスクワット運動でも筋疲労が現れにくく,筋持久力が高い被験者は低負荷かつ有酸素性の自転車エルゴメータ運動で筋疲労があまり進まず,安全な下肢トレーニングとして用いることができると考えられた.等尺性脚伸展運動から得られる筋力と筋持久力の2つのパラメータから運動プログラムの選択を数値的に実現できる可能性を示した.ここでは筋活動の指標のみを扱ったが,自転車エルゴメータ運動時の自律神経系の指標(呼吸性洞性不整脈)と筋活動との関係性は低かった.したがって,自律神経系の調整機能に関しては,筋活動以外の観点からの評価が必要であった
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Research Products
(1 results)