2007 Fiscal Year Annual Research Report
水中衝撃波による細胞壁破壊を利用した植物性食品の軟化とその加工技術への応用
Project/Area Number |
19300246
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
伊東 繁 Kumamoto University, 衝撃・極限環境研究センター, 教授 (80069567)
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Keywords | 衝撃波 / 食品 / 農林水産物 |
Research Abstract |
咀嚼能力が衰えた高齢者へ豊かな食生活を提供するために、個人の咀嚼能力に対応できる新規の食品加工技術として、衝撃波による食品加工技術を提供することを目的に、本研究を実施した。衝撃波は音速を超える速度でMPaレベルの圧力が伝播する瞬間的超高圧であり、その作用時間がきわめて短いために熱変性作用が皆無に近い、新規の食品加工技術である。 平成19年度は水中衝撃波による細胞破壊のメカニズムを解明し、個々人の咀嚼能力に応じた固さを得る食品加工技術の開発するために、以下の実験研究を行った。 1.衝撃波負荷に対する植物性食品の軟化評価:衝撃波発生源には導爆線ならびに高圧電気パルスを用い、植物性食品(リンゴ、ダイコン、柑橘類、コーヒー等)を中心とした食品試料に対して衝撃波負荷実験をおこなった。その評価は硬度、含水量、含油量、ポリフェノール含有量、糖度、酸度、抽出量の変化を、衝撃波負荷の有無による変化を比較し、良好な変化が得られた。 2.衝撃波パラメータの計測ならびに評価:高速度イメージコンバーターカメラならびに高速度カメラ使用を用いて、リンゴへの衝撃波負荷時の衝撃波の挙動を撮影する一方、フレーミンク写真、ストリーク写真ならびにシャドウグラフ法撮影によって前述の撮影条件と同一条件での衝撃波速度等を求めた。またオシロスコープならびに圧力ゲージを用いた圧力履歴計測により衝撃波伝播過程を調査し、その際の圧力ピーク値、圧力ピーク幅ならびにエネルギー量といった衝撃波パラメータを計測した。 3.衝撃波伝播解析のための数値計算用コード開発:非線形動的構造計算ソフトウェアLS-DYNAによる衝撃波現象の伝播現象解明のために、軟組織に対する圧力分布を得るための専用コードを開発した。 4.顕微鏡観察による画像解析:本研究資金により走査型電子顕微鏡を購入し、衝撃波負荷後の植物性食品の組織細胞に残された衝撃波痕跡の探索を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation]2007
Author(s)
伊東 繁
Organizer
火薬学会秋季研究発表講演会
Place of Presentation
北九州テクノセンター
Year and Date
2007-10-11
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