Research Abstract |
本研究では,教育現場または研究機関という教員の所属,場所・時間,専門分野の制約を越えて教育実践知を可視化・共有・さらには再構築できる“場"としての電子ネットワーク基盤の形成と,“コンテンツ"としての教育実践知を可視化・体系化する映像リソースの開発を目的としている. 本年度は,昨年度から継続して,実践知の可視化,共有,再構築に最適なネットワーク基盤構築の指針を得るために専門家へのインタビューを行った.インタビューから得られた結果を分析,検討し,より効果的なネットワーク基盤を構築するため,システムやコンテンツの改良,および開発を行った.具体的に行った研究とその成果を以下に示す. ネットワーク基盤の設計と構築に関しては,教育現場または研究機関という教員の場所・時間,専門分野などの制約を越えて教育実践知を可視化・共有・さらには再構築できる“場"として,SNS (Social Networking Service)のシステム設計を行った.システム設計では,ネットワーク内の専門家と現場の教員を結ぶため,実践知の書き込みを解析し,類似した書き込みを自動判別することにより,参加者同士を結びつける機能を開発し,知識共有を実現させた.また,教室における実践知として学習者の身体動作(非言語行動)を解析するツールを開発し,その評価を行うと共に,それら非言語行動の言語教育における応用も試みた.さらに,実践知を可視化するために,デジタルペンを用いた授業を実施し,学習者からのデータを蓄積した.加えて,既存の資料と学習者同士のweb上での議論にアノテーションができるツールを開発し,実践知を収集した.
|