Research Abstract |
本研究の目的は大学における授業改善をするために,考慮すべき学習者特性を明らかにし,教授設計の指針を確立することである.特に,e-Learningに代表されるように,情報技術活用教育の導入が大学教育で推められていることから,これらの教育学習における具体的な教育方法を明示することを目的とした. (1)学習者特性の評価手法の確立学習者の特性を評価する指標を確定し,その評価手法を確立した.すなわち,性格,動機付け,思考スタイル,情報リテラシーの調査項目を構成した.さらに,e-Learningを利用するブレンド学習形式の日本の授業で,大学生および大学院生に調査を実施し,分析した. (2)調査対象とする授業の分析と因果分析対面授業形式とe-Learningを利用するブレンド学習形式に加えて,オンラインだけで学習するフルオンライン学習の2つの授業で,学習者特性,学習行動を調べ,学習者の特性が履修状況や学習評価に与える影響について因果分析を行った. (3)情報技術活用教育のための教材作成手法の開発オンライン学習における演習やテストにおいては,自由記述などの選択形式以外の回答の取扱は容易ではない.そこで,論述形式の回答を採り入れた場合の学生の回答傾向を分析し,学習評価方法の検討を行った. (4)大学での情報技術活用教育および授業改善に関する情報収集e-Learningなどオンラインモジュールを採り入れた授業形式によって,学習活動が広がる一方,その評価方法については検討が少ないので、文献などの調査を行なった.その結果を基に,米国側ではブレンド学習を前提とした授業設計,内容構成,教授方法をインストラクショナルデザインの方法で検討した.
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