2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロフォーカスX線CTを用いた非破壊年輪年代法による木彫神像の研究
Project/Area Number |
19300303
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Research Institution | National Research Institute Cultural Properties, Nara |
Principal Investigator |
大河内 隆之 National Research Institute Cultural Properties, Nara, 埋蔵文化財センター, 研究員 (50372181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 茂樹 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, 学芸課, 美術室長 (20321622)
稲本 泰生 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, 学芸課, 企画室長 (70252509)
鈴木 喜博 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, 学芸課, 上席研究員 (30416408)
藤岡 穣 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (70314341)
長坂 一郎 東北芸術工科大学, 芸術学部, 准教授 (60275617)
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Keywords | マイクロフォーカス / X線CT / 断層画像 / 非破壊 / 年輪年代学 / 美術史学 / 神像 / 彫刻 |
Research Abstract |
本研究は、マイクロフォーカスX線CT装置を用いて調査対象の高解像断層画像を撮影し、得られた画像をもとに非破壊で年輪年代測定をおこなうことで、美術史における木彫神像の研究に資することを目的とする。 本年度から本格的に研究着手するのにさきがけ、平成18年度末に國學院大学神道資料館所蔵の木造僧形坐像(伝僧形八幡神像)に対して、同方法による非破壊年輪年代調査を実施した。この調査により、同像は1491年を上限とする15世紀末ないし16世紀初頭の造像である蓋然性の高いことが明らかになった。この年輪年代調査結果は、構造や様式などの美術史学的な視点から中世後期の作とする年代観とも整合する。研究成果については、第24回文化財科学会大会、ならびにThe First Asian Dendrochoronology Conference and Workshop にて学会発表するとともに、國學院大学神道資料館刊行の館報にて公刊した。これらの研究成果は、本研究で目指している非破壊年輪年代測定方法を今後、幅広く展開していくための嚆矢の事例として位置づけることができる。 さらに本年度は、研究分担者の所属する奈良国立博物館所蔵の神像、近畿圏にある公立の博物館に寄託されている神像群などを奈良文化財研究所に輸送し、5躯の神像彫刻に対して同方法による非破壊年輪年代調査を実施した。また、輸送困難なものについては、現地で年輪の詳細なデジタル写真を撮影することにより、8躯の神像彫刻に対して像表面での年輪年代調査を実施した。個々の神像の名称や年輪年代情報などについては、学会発表もしくは論文をもって研究成果の発表としたい。
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Research Products
(13 results)