2008 Fiscal Year Annual Research Report
子どものための安全マップ作成カリキュラムと防犯教育教材の開発に関する地理学的研究
Project/Area Number |
19300307
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
大西 宏治 University of Toyama, 人文学部, 准教授 (10324443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺本 潔 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40167523)
田部 俊充 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (20272875)
志村 喬 上越教育大学, 学校教育学部, 准教授 (70345544)
水野 惠司 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90231612)
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Keywords | 地域安全マップ / 犯罪の地理 / WebGIS / 防犯 / 地理教育 / シティズンシップ / 地図 |
Research Abstract |
日本における防犯教育に関するカリキュラムを立案するために、その基礎的な検討と、イングランドの事例の収集を行った。 まず、小学3〜5年生程度が作成可能な地域安全マップの作り方と、その表現法、そして、子どもたちにより作成された安全マップをどのようにして、多くの子どもの間で共有できるように情報を整理すべきかを検討した。大西は名古屋市富士見台学区を事例に、その手法を検討し、田部は東京都目黒区碑小学校区の事例を検討した。また、大西はその地図表現のあり方について検討し、情報を集約する地図と他者に情報を伝達する地図といった地図機能の点から考えると、地域安全マップの作成は情報を集約する地図であること、今後、他者に安全・危険の情報を伝達する地図のあり方を考え、小学生程度でも理解し、運用できるような地図表現の検討が必要であることがあきらかとなった。 また、イングランドの初等中等教育の「犯罪の地理」の日本での教材化に関する検討を行った。特に市民性の育成が地理教育でも考慮されながら教材開発、授業運営がさなれており、そのことについて、日本の地理教育とは大きく異なる文脈で犯罪の地理が取り上げられていることがわかった。 米国では田部、寺本が調査を実施したが、サービス・ラーニングなどで犯罪を取り上げる実践事例は見つからず、米国での安全マップ的な取り組みはコミュニティレベルの生涯学習で行われていることが明らかとなった。この点も考慮して次年度以降の取り組みを行う。 また、水野はGISを用いた安全マップの実証実験を行い、犯罪情報の地図化とその情報配信について検討した。
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Research Products
(10 results)