2007 Fiscal Year Annual Research Report
水に悩む途上国都市のための政策分析ツールの開発:水勘定表作成と中国都市への適用
Project/Area Number |
19310023
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
金子 慎治 Hiroshima University, 大学院・国際協力研究科, 准教授 (00346529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市橋 勝 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 准教授 (10223108)
馬奈木 俊介 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 准教授 (70372456)
今井 剛 山口大学, 理工学研究科, 教授 (20263791)
白川 博章 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (50393038)
田中 勝也 滋賀大学, 環境総合研究センター, 准教授 (20397938)
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Keywords | 途上国都市 / 水環境政策 / 環境資源勘定 / SEEAW / 北京市 / SWAT |
Research Abstract |
本研究は、途上国都市の水環境政策立案を支援するための新しい分析手法を開発することを目的に、中国北京市を主たる研究対象に取り上げ、環境資源勘定表を利用した一連の研究を実施する。初年度に当たる本年度は基礎的な研究インフラの構築、すなわち研究体制の整備、基礎データの収集、水資源勘定表の設計、基礎的な分析フレームワークの構築などを行った。北京市において上下水道関連統計、水文データ、産業連関表、部門別工業統計調査など各種データを収集・整理した結果、それぞれのデータ項目の定義や量的な整合性について大きな問題が存在することが分かった。そのため、データ項目間の整合をとるための推計や補完的なデータの収集に時間がかかり、研究成果の公表は計画と比べて若干遅れている。また、中国における社会調査の難しさから市民の意識調査や上下水に対する支払い意思額などの調査は中国専門家との調整や調査票の設計、パイロット調査などを行った段階である。一方、基礎的な分析方法の検討については、産業連関分析を地域の水問題に対して実施する場合の方法論的検討と勘定表体系の統一を同時に行っているため、分析方法の確定には至っていない。これはデータの整備が出来た段階で検討を深める予定である。SWATモデルについては、北京市のみならず、天津市を含む海河流域を広く捉えて分析することとし、データ整備などを行っている。次年度以降は、作成された水資源勘定表を用いた分析事例をひとつずつ成果として公表することを予定している。
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Research Products
(1 results)