2008 Fiscal Year Annual Research Report
枯渇性と循環性資源高効率利用による発展途上国向け温暖化ガス排出抑制技術の開発普及
Project/Area Number |
19310045
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
坂本 和彦 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 教授 (20111411)
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Keywords | 環境技術 / 大気汚染防止・浄化 / 廃棄物再資源化 / 二酸化炭素排出削減 / 環境調和型農林水産 |
Research Abstract |
(1)燃焼灰と有機堆肥の同時施肥による植物生長試験:二十日大根を取り上げ、バイオブリケット燃焼灰による酸性土壌改良、ならびに家畜堆肥の同時施肥により、商品価値のある二十日大根が栽培し得ることが確認された。 (2)同時施肥効果の評価:バイオブリケツト燃焼灰と化学肥料の組み合わせで、栄養不足にならない条件で青梗菜の栽培試験を行い、バイオブリケット燃焼灰からの重金属等の悪影響は問題にならないことを確認した。 (3)室内汚染抑制効果の確認:重慶医科大学の研究者と共同で、重慶農村部における一般民家において、バイオブリケツト利用時の室内汚染レベルを測定した。その結果、これまでのモデル実験で推定されていた、硫黄酸化物等の室内汚染抑制効果が確認できた。 (4)現地での普及可能性:中国重慶市郊外の農村部では一般的に家畜として豚の肥育が行われている。よって、上記のバイオブリケット燃焼灰と豚糞堆肥の組み合わせにより、商品価値のある二十日大根が栽培できたことは、現実に民生用燃料としてバイオブリケットを利用した場合、そこで発生する燃焼灰を酸性土壌改良材として利用可能であることを示している。 (5)ゼロエミッジヨンサイクルの構築:以上より、低品位石炭、消石灰、バイオマス廃棄物から調製されるバイオブリケツトを核とする大気汚染対策・酸性雨対策・酸性土壌改良などからなるゼロエミッションサイクルとしての環境保全泰対策が可能であることが分かった。
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