2007 Fiscal Year Annual Research Report
アドミセルの高機能化とバイオレメディエーションの融合による排水浄化システム設計
Project/Area Number |
19310048
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平出 正孝 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (20111833)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 徹 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40186945)
松宮 弘明 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10362287)
|
Keywords | アドミセル / 界面活性剤 / シリカゲル / 水酸化アルミニアム / 有機汚染物質 / 重金属イオン / 捕集 / バクテリア |
Research Abstract |
水中から有機汚染物質および重金属イオンを迅速に捕集するのに適したアドミセル分離媒体を、界面活性剤と固体担体の組み合わせにより設計・調製した。鉱物酸化物もしくは水酸化物の帯電表面に反対電荷の界面活性剤を吸着させると、電荷が中和され凝集性が向上した。さらに、液下部から気泡を送り込み、気泡表面に粒子を吸着させ、迅速に浮上・回収することができた(フローテーション)。蛍光分子プローブを用いる微視的環境測定を行なった結果、粒子表面に吸着した界面活性剤がアドミセルまたはヘミミセル様会合体を形成し、疎水性有機化合物の取り込みに適した疎水環境が形成されていることが分かった。そこで水中の疎水性有機汚染物質の除去を試みたところ、目的物質をアドミセル分離媒体に捕集し、フローテーションにより迅速に回収することができた。さらに、界面活性剤を栄養源として活性化するバクテリアを用いて、アドミセル分離媒体に捕集された有機汚染物質を分解することができた。一方、重金属イオンの捕集・除去については、適切なキレート試薬を添加して重金属イオンを疎水性キレート化合物とすることにより、有機物質と同様に水中から迅速に回収することができた。また、フローテーションによるアドミセル分離媒体の浮上性が試料水の塩濃度に大きく影響を受けることが分かった。以上、排水浄化システムを構築するにあたり、アドミセル分離媒体の設計指針、捕集の操作条件、有害物質の無害化方法について、次年度に向けての有用な知見を得ることができた。
|
Research Products
(8 results)