2008 Fiscal Year Annual Research Report
EHDプラズマ複合プロセスによるディーゼルPM・NOx革新的処理技術
Project/Area Number |
19310055
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 俊昭 Musashi Institute of Technology, 工学部, 特任教授 (50305653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江原 由泰 武蔵工業大学, 工学部, 准教授 (40308028)
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Keywords | ディーぜルエンジン排ガス処理 / PM, NOx / 電気集塵装置 / 低抵抗ダスト / 再飛散現象 / 船舶排ガス処理 / 静電流体力学 / プラズマ |
Research Abstract |
大容量ディーゼルエンジン微粒子(PM)処理において、従来技術のDPFを用いた処理技術は非常にコスト高となり、特に船舶用ディーゼルPMの実用化は困難で、安価で高効率処理技術が望まれている。PM処理では従来の電気集塵装置(ESP)では電気抵抗が低いため再飛散現象を起こし補修が非常に困難である。我々は、電界をゼロとするポケット構造をもつESPを用いイオン風の方向を制御し、PMをポケット部に効果的に誘導する新しい静電流体電気集塵装置(EHD ESP)を開発した。捕集されたPMは電界がゼロのため、誘導荷電によるPMの反発力を受けず、従来の様々なESPとEHD ESPの粒子径20〜5,000nmによる性能評価を比較し、EHD ESPの再飛散抑制を実証した。 NOx処理には排ガス温度が250℃以下では従来技術のSCR(選択触媒還元法)では対処できないので,排ガス温度が低温領域でも対応可能な方式として、NOを高湿度雰囲気、温度領域(<200℃)においても効率よく吸着できるRt,Mn,Cu触媒を担持した吸着材により長時間NOとNO_2を吸着させ、吸着剤が飽和する前に、吸着剤ユニットを切り替え,排ガス量の1/100程度の窒素を流す。エンジン出口排ガス部に取り付けた熱交換器によりNOxの熱脱離により脱離を行う。この窒素雰囲気NOx量は1/100程度となりプラズマリアクタの大幅な小型化を達成でき、窒素雰囲気で熱脱離した高濃度(>2,500ppm)NOとNO_2双方を沿面放電を用いた窒素プラズマにてほぼ100%還元できることを実証した。エネルギー効率はSCRの10倍以上が得られた。これらの2つの要素技術を結合させ大型ディーゼルエンジンPM・NOx排ガス高効率同時処理システムを確立させ、実用的経済的トータル排ガス処理システムを構築した。
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