2007 Fiscal Year Annual Research Report
電気泳動法によるカーボンナノチューブ・ポリマー高強度エレクトロニクス材料の開発
Project/Area Number |
19310081
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
唐 捷 National Institute for Materials Science, 材料ラボ, グループリーダー (80354158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 泰造 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, グループリーダー (60343852)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 導電ポリマー / 複合材料 / エレクトロニクス材料 / 高強度材料 |
Research Abstract |
平成19年度において、カーボンナノチューブの糸の力学性質の測定方法を確立し、高強度・高電導性伝カーボンナノチューブの作製方法を開発し、アクチュエータ用軽量・高強度・導電性カーボンナノチューブ・ポリマー複合材料の作製に進めていた。 CNTは、円筒形の立体構造として様々な螺旋構造を持ち、その構造に依存して金属にも半導体にもなるという著しい特徴を持っている。われわれは電気泳動法で簡単かつ制御レやすい長繊維化CNTの糸の作製に成功した。それにより、軽量・高強度・導電性カーボンナノチューブ・ポリマー複合材料の作製を進めているが、微小な長繊維化CNTの糸の力学測定法の確立が必要である。普段使われている顕微力学測定法はCNT糸の測定に対して、試料のサイズが小さすぎて使いにくい。それで、原子間カプローブ顕微鏡を用いて、長繊維化CNTバンドルのヤング率の測定を試みた。直径が100nmのCNTバンドルの強度は250GPaであり、普通のカーボンファイバ増強材料より強度が4倍高くなったことを解明した。これから進めたいカーボンナノチューブ・ポリマー複合材料の開発について、明るい道が示されたと考えられる。この研究成果は既に英文誌に投稿した。この結果に基いで、今後、軽量・高強度・導電性カーボンナノチューブ・ポリマー複合材料の作製プロセスを確立し、性質評価を行う。 また、カーボンナノチューブ糸が変形した場合の構造や電気的性質の変化を第一原理理論を用い原子配列及び電子構造の観点から調べ、圧力に対し非常に敏感でありまた、ナノチューブの種類により性質が大きく変わることがわかった。
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Research Products
(13 results)