2008 Fiscal Year Annual Research Report
電気泳動法によるカーボンナノチューブ・ポリマー高強度エレクトロニクス材料の開発
Project/Area Number |
19310081
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
唐 捷 National Institute for Materials Science, 材料ラボ, グループリーダー (80354158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 泰造 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, グループリーダー (60343852)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 導電ポリマー / 複合材料 / エレクトロニクス材料 / 高強度材料 |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(CNT)は、円筒形の立体構造として様々ならせん構造を持ち、またその構造に依存して電気的性質が変化するという著しい特徴を持っている。高い強度、電気伝導性、熱伝導性など、従来の材料にみられない優れた特性を持つため、現在ナノテクノロジーを支える中心的な素材として世界的な注目を集めており、多様な製品への応用が期待される。本研究では我々が開発に成功した電気泳動法によるCNT制御技術により、高純度・高配向性を持つCNT束とポリマーの複合化を行い、導電性かつ高強度を持つ新型導電性プラスチック材料や強化材料の応用を展開することであった。今年度の実績として、 1)多層カーボンナノチューブをポリピロールに分散させることにより、引っ張り強度は16.1MPaに向上させることができた。これは、ポリピロールの7.7MPa、NSFI添加ポリピロールの1.9MPaによりはるかに高い。なお、破断伸びは27.5%と高水準を維持できた。カーボンナノチューブ分散により、出発材料のポリピロールのアクチュエータ機能、特に最大発生応力を格段に向上させることができた。 2)また、高導電性及び高熱伝導性をもつ軽量・高強度・高弾性・高配向のCNT集積体としての長尺ファイバ作製プロセスを開発した。電気泳動法による金属チップ先端へのCNTバンドルの集積・成長機構を明確にし、ファイバ化に影響する諸因子(純水中のCNTバンドル濃度、バンドルのサイズ・形状等)を最適化した。また、長尺ファイバ作製システム及び作製プロセスの開発を行った。得られた数ミリカーボンナノチューブファイバはグラファイトの電気的な性質と類似した。
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Research Products
(5 results)