2009 Fiscal Year Annual Research Report
MEMS用シーケンシャル・セルフアセンブリ技術の構築
Project/Area Number |
19310088
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田畑 修 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (20288624)
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Keywords | セルフアセンブル / DNA / MEMS / ナノコンポーネント / 自己組織化 |
Research Abstract |
温度場によって特定の部位との接着力の発現を制御できる接着層としてDNAに着目し,マイクロシステムにナノ機能部品を組付け順序を制御してセルフアセンブルするシーケンシャル・セルフ・アセンブル(SSA : Sequential Self Assembly)技術の構築を目指している. 化学反応速度式を基に「幾何学的要素」,「衝突頻度」,「熱的要素」を考慮したミリ~マイクロメートルのマルチスケールにおけるセルフアセンブルプロセスを統一的にモデリングする手法を提案し,その有用性を実験と数値解析により実証した.5μm×5μm×2μmのシリコン製マイクロコンポーネントと,6μm×6μm,深さ1μmの凹部サイトがアレイ状に配列されたシリコン基板上を作製し,コンポーネントとサイトの表面を相補的な一本鎖DNAで修飾し,コンポーネント密度,アセンブル時の摂動エネルギー(コンポーネント分散溶液の攪拌条件),アセンブル時間,一本鎖DNAの塩基長(9塩基と21塩基)をプロセスパラメータとする実験系を構築した.プロセスパラメータとアセンブル時間およびアセンブル収率との関係を,構築したモデルに基づく数値解析および構築した実験系により詳細に調べた.その結果,数値解析結果と実験結果は,定量的・定性的に良い一致を示し,提案したモデリング手法の有用性が確認された.また,DNAを側鎖に持つグラフトポリマーをスペーサーとして用いたマイクロコンポーネントのシリコン基板へのSSA実験を行い,アセンブル時間およびアセンブル収率の改善効果を確認した. これまでの研究成果と明らかになった課題を踏まえて,マイクロシステムにナノ機能部品をSSAする手法を考察した結果,新規なDNA折り紙を用いたプログラマブル・セルフ・アセンブルを提案するに至った.
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Research Products
(4 results)