2008 Fiscal Year Annual Research Report
経済性と相乗効果を持つ環境調和型ロジスティクスシステムの設計と評価
Project/Area Number |
19310100
|
Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
増井 忠幸 Musashi Institute of Technology, 環境情報学部, 教授 (00061565)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 正幸 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (40287967)
山田 哲男 武蔵工業大学, 環境情報学部, 講師 (90334581)
|
Keywords | 環境ロジスティクス / グリーンロジスティクス / 環境物流 / ロジスティクスシステム / サプライチェーン / 二酸化炭素排出量 / ICタグ |
Research Abstract |
本研究では、経済性・環境配慮両立型グリーン物流を対象に、(1)サービス向上と在庫削減を狙いとするサプライチェーンの観点、(2)CO2排出等の環境問題の観点という経済性と環境問題の双方の視点から研究を行い、企業の利益面で効果をもたらしながら環境負荷を低減させるための新たな物流パラダイムを提案するとともに、企業の詳細な実地調査に基づいてその評価を行うことを目的としている。本年度の主な成果は次の通りである。 第一に、トラック走行時のCO2排出量を荷物ごとに把握するために、CO2排出量の適切なリアルタイム算定・按分法を組み込んだ、「トラック燃料計」と「ICタグシステム」を連携させたシステムのプロトタイプを開発した。このシステムにより、物流過程における荷物ごとのCO2排出量を実際に把握・表示できるようになり、物流事業者にとっては運行ごとの環境対策の効果を定量的に測定でき、また消費者にとっては運搬された商品の物流過程における実際のCO2排出量を知ることが可能になった。 第二に、環境境配慮型ロジスティックスを積極的にマーケティング活動へ結びつけるために、環境マーケティングの視点から顧客の購買単価といった経済効率と、配送時のCO2排出量という環境効率の両者の関係についてモデル化を行い、シミュレーションを行って両効率を同時に向上させるための取るべき施策を分析・提案した。さらに、消費者の環境配慮型商品の購買について行動分析を行い、消費者が同商品の購買を抑制してしまう要因を明らかにした。 研究成果の一部については国内外で研究発表を行うとともに、大学や連携企業と共同で検討を重ねた。
|