2009 Fiscal Year Annual Research Report
経済性と相乗効果を持つ環境調和型ロジスティクスシステムの設計と評価
Project/Area Number |
19310100
|
Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
増井 忠幸 Musashi Institute of Technology, 環境情報学部, 教授 (00061565)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 正幸 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (40287967)
山田 哲男 東京都市大学, 環境情報学部, 講師 (90334581)
|
Keywords | 環境ロジスティクス / グリーンロジスティクス / 環境物流 / ロジスティクスシステム / サプライチェーン / 二酸化炭素排出量 / ICタグ |
Research Abstract |
本研究では、環境調和型ロジスティクスシステムを対象に、「サービス向上と在庫削減を狙いとするサプライチェーンの観点」と「CO_2排出や資源節約等の環境問題の観点」という二つの視点、すなわち利潤追求という企業経営的側面と環境負荷低減という社会貢献的側面を考慮し、持続社会の実現という人類の要求を満足するための新たな物流パラダイムを提案することを目的とし、以下の研究を行った。 1.昨年度開発したトラック燃料計-ICタグ連携システムを用い、物流プロセスにおけるCO_2排出量の動的な把握とその可視化の活用方法を検討した。これによって、商品のライフサイクル、特に物流過程におけるCO_2排出量を把握・按分して消費者に周知し、それを購買の判断材料にするというパラダイム実現のための基礎的方法を得た。 2.CO_2排出量削減のモーダルシフト促進のために、トラック・鉄道・船舶を対象に海陸一貫の輸送手段選択を支援するシステム開発を行い、コストと環境に配慮した意思決定支援システムを構築した。また、CO_2吸収とも強く関連する木材の活用とその流通過程について、国産・輸入材の両流通過程で生ずるCO_2排出量の現状を調査し、CO_2排出量を削減する林業のマネジメントモデルを提案してその効果を示した。 3.環境配慮型ロジスティクスについて、宅配やレストラン事業の物流サービス事例に着目して環境マーケティングの視点から分析を行った。顧客の購買単価と配送過程で生じるCO_2排出量の関係性や、物流サービスにおける顧客・従業員らのベネフィットについて分析を行った。 これらの研究は、連携する企業と大学間の共同によって検討を重ねた。成果の一部については、書籍執筆・国内外の研究発表を行うとともに論文誌への投稿を行った。
|
-
[Journal Article]2009
Author(s)
増井忠幸(伊藤達雄・戒能通厚編著)
-
Journal Title
アジアの経済発展と環境問題-社会科学からの展望(明石書店)
Pages: 135-148
-
-
-
-
-
-
-
-
-