2008 Fiscal Year Annual Research Report
化学プラント操業現場におけるハザード解析とリスク管理の体系化
Project/Area Number |
19310113
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
島田 行恭 National Institute of Occupational Safety and Health, Japan, 化学安全研究グループ, 主任研究員 (10253006)
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Keywords | 化学プラント / プロセス安全管理 / プロセスハザード解析 / アクティビティモデル / 事故事例解析 / 労働安全衛生 |
Research Abstract |
化学プラントのリスク管理のためのモデルを提案するとともに,ハザード解析を支援するための事故事例情報の活用について検討した.さらにプラント操業現場におけるアラーム設計(管理),設備診断に関する具体的な技術課題に取り組み,最後に今後の課題をまとめた.以下,要点をまとめる.(1)プラントライフサイクルにわたる安全管理情報活用を目的として,プラント操業現場での活動の中心となる生産(運転と保全)業務の分析を行い,アクティビティモデルとして整理した.またプロセス安全管理(PSM)のあるべき姿を検討し,フレームワークとしてまとめた.このフレームワークの中でPSM情報収集と共有化のための業務の流れや変更管理のための情報のアップデートと伝達の流れなどを確認するとともに,体系化されたPSMとしての有用性を企業有識者を交えたミーティングにおいて検証中である.(2)新規または既存の化学プラントのリスクアセスメントで最も重要となるのは潜在するハザードを如何に発見するかであり,過去に発生した事故事例情報を活用することは有用である.初年度に提案したHSG(ハザードシナリオグラフ)を用いたハザード解析支援システムの適用対象を増やし,シナリオ表現方法とハザード伝播検索システムの改良を行った.(3)プラント操業現場における安全管理の具体例として,プロセスハザード解析結果を用いたアラーム設計(管理)方法,設備管理における外面腐食検査支援方法などの提案を行った.(4)化学プロセス産業の製造現場における労働安全衛生施策の推進について概説するとともに,労働安全衛生活動の取り組みにあだっての課題をまとめた.
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Research Products
(15 results)