2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19310120
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
矢富 盟祥 Kanazawa University, 環境デザイン学系, 教授 (90135541)
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Keywords | 破棄力学 / 地滑り / 拡張有限要素法 / モードII / 圧縮荷重下 / 漸近展開 / 特異応力場 / 陰解法 |
Research Abstract |
地盤の破壊現象は,ほとんどの場合,亀裂面は圧縮応力場にある.圧縮応力場にある亀裂ないし滑り面には摩擦力が発生するが,本研究における不連続有限要素法では,不連続面を含む要素節点での等価節点力が陽に表わせないため,汎用されている等価節点力を用いて,固着状態,滑り状態,開き状態などを判定する接触問題の解法は適用できない.そこで,より現実的な地盤の滑り状態を再現するため,滑り面自身を,最大静止摩擦から運動摩擦係数へと軟化する弾塑性体と仮定し,摩擦則だけでなく接触面の滑りによるダイラタンシ-効果も取り入れることにより,物体および接触面を一貫してリターンマップ手法による陰解法解析を行える整合性のとれた新しい不連続面伸展の解析手法を考案した. また,地盤災害を考える時,地盤は水で飽和されている場合が非常に多い.このような水で飽和された地盤の破壊進展プロセスを解明する目的で,土骨格と水との相互作用を考慮に入れた,完全飽和状態の排水・非排水状態の連成解析および土・水連成弾塑性体内の滑り面進展解析が可能な不連続有限要素法プログラムの開発を行った.この場合,滑り面中における応力と不連続変位との関係として,上記に加え,水との相互作用を考慮した摩擦やダイラタンシ-関係を考慮に入れた構成関係を取り入れた.最後に,開発した不連続有限要素法プログラム適用し,滑り面が要素辺上でなく,要素内を通過していることにより,リメッシュが不要な斜面崩壊滑りなどの破壊現象など,種々の実際的かつ具体的な亀裂や滑り面の生成・進展の不連続有限要素方解析を行いその破壊現象のメカニズムの考察を行った.
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Research Products
(2 results)