2007 Fiscal Year Annual Research Report
山地斜面の強震動予測と力学特性計測に基づく地震・豪雨複合斜面災害危険度評価の研究
Project/Area Number |
19310121
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福岡 浩 Kyoto University, 防災研究所, 准教授 (40252522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 博貴 独立行政法人森林総合研究所, 治山研究室, 室長 (20353633)
佐々 恭二 (特)アイシーエル, 研究部, 研究者 (30086061)
王 功輝 京都大学, 防災研究所, 助教 (50372553)
古村 孝志 東京大学, 地震研究所, 准教授 (80241404)
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Keywords | 地すべり / すべり面液状化 / 強震動予測 / 流動化ポテンシャル / ハザードマップ / 飽和度 |
Research Abstract |
本研究計画の初年度である本年度は平成19年7月に発生した中越沖地震の地盤変動域、平成16年中越地震による地すべり多発地域、長野県西部地震による御岳高原地すべり、鹿児島・宮崎県のシラス地域の地すべり地、エルサルバドルのラスコリナス地すべり地、韓国の江原道の地すべり多発地域における地震による地すべりについての事例研究を実施するとともに、地震時における危険斜面抽出手法並びに危険度評価手法を構築するための現地において基礎資料の収集,土砂試料の採取を行った。現地調査においては地震時地すべり再現試験機を用いて「すべり面液状化」の発生可能性の評価を行った.特に、(1)低塑性粘性土の塑性指数と流動ポテンシャルの関係を調べ、特定の塑性指数で高い流動性を示すことがわかった.(2)従来は完全飽和((間隙水圧係数BD値が0.95以上の非常に高い飽和度)条件で地震時地すべりの再現試験を実施したが、BD値が高くない条件でせん断した場合の挙動を調べた.「すべり面液状化」は研究代表と分担者の佐々らが開発した地震時地すべり再現試験機による研究で発見された現象で、せん断時に粒子が破砕し体積収縮傾向となった場合に急激に有効応力とせん断抵抗が低下するために高速地すべりが現れる現象である.また、地中の飽和度、地下水面の位置を調べることが最も重要であることから、備品として地中レーダーを選定し、購入した.表面波探査装置(京都大学防災研究所現有)と弾性波探査装置(森林総合研究所現有)と併せて使用することにより地すべり面と地下水面の探査方法を検討できるようになった.また、研究経過を(社)日本地すべり学会研究発表会(8月)で発表した他、米国ヴェイル(7月)、フランス・パリ(11月)、国連大学(1月)で開催された国際斜面災害研究機構(ICL)の会議で紹介した.
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Research Products
(5 results)