2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19310138
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中尾 洋一 Waseda University, 理工学術院, 准教授 (60282696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 和明 国立病院機構, 中国ガンセンター臨床研究部, 室長 (30332373)
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Keywords | 天然物有機化学 / 生体機能関連物質 / 細胞分化 / ケミカルバイオロジー / エピゲノム / 多能性幹細胞 |
Research Abstract |
本研究では、多能性幹細胞の分化過程をモニターするのに最適な表現型である、マウスES細胞を用いたin vitro血管再構築系を用いて、血管新生阻害剤を探索し、得られた阻害剤を分子プローブとして用いて分化過程に及ぼす影響を、標的分子・シグナル伝達・エピジェネティクス・遺伝子発現といった多方面から分析することで相互に関連付け、それぞれの遺伝子産物の機能と相互作用ネットワークを明らかにし、幹細胞の分化制御機構を解明することを目的として研究を行っている。 本年度は、これまでの研究によって得られた血管新生阻害剤の中から化合物を選び、血管への分化ルートにおけるリン酸化シグナル伝達パターンの変化を調べた。R&D SYSTEMS社のphospho-RTK Array Kitを用いて、ES細胞から誘導した血管前駆細胞であるFlk1+細胞に対して化合物存在下と非存在下で各受容体のリン酸化パターンを比較したところ、血管系細胞の分化に深く関わる複数の受容体(未公開データ)のリン酸化パターンに変化が認められ、本化合物の細胞分化への作用メカニズムが示唆された。 一方、ES細胞の未分化維持活性を指標としたスクリーニングを開始して、日本近海産海洋無脊椎動物サンプル約300検体に対して一次スクリーニングを終了した。このうち有望な活性をしめしたサンプルから、活性物質の単離を行っている。 以上のように表現型を指標としたアッセイにより得られる化合物はその標的分子がわからないため、作用メカニズムの解明には標的分子の同定が必要である。このため、天然化合物をビオチン化して分子プローブを作成してプルダウン法により標的分子を探索するための方法論の確立を目指して、モデルとなる天然化合物を用いてビオチン化プローブ作成およびストレプトアビジンビーズによる、細胞抽出液から標的タンパク質の同定実験を行った。
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[Journal Article] Aplysinoplides A-C, Cytotoxic Manoalide Derivatives from the Marine Sponge Aplysinopsis digitata2008
Author(s)
Ueoka, R., Nakao, Y., Fuiii, S., van Soest, R. W. M., Matsunaga, S.
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Journal Title
J. Nat. Prod. 71
Pages: 1089-1091
Peer Reviewed
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