2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19310152
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 雄二郎 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70190923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 亨 信州大学, 人文学部, 教授 (10143520)
水羽 信男 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (50229712)
川尻 文彦 帝塚山学院大学, 人間文化学部, 准教授 (20299001)
中村 元哉 南山大学, 外国語学部, 准教授 (80454403)
竹元 規人 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80452704)
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Keywords | 中国 / 東洋史 / リベラリズム / ナショナリズム |
Research Abstract |
本年度は、当初の研究計画どおり、国際会議を東京で開催した。中国語による国際ワークショップ「中国近現代の自由主義」(東京大学駒場キャンパス、2009年10月4日)は、昨年度の国際会議の成果を土台としたものであり、本研究目的はほぼ達成されつつある。その到達点を具体的に記すと、以下のとおりである。 1、小野寺史郎(分担者)「1920年代中国青年党「国家主義」イデオロギー初探」などを通じて、近代中国の民族主義と自由主義の関連性を再定義したこと。 2、章清(復旦大学)「公共輿論-中国自由主義の「表現」と「実践」」などを通じて、近現代中国の自由主義思想の展開を支えていたメディア空間を実証的に浮かび上がらせたこと。 3、久保亨(分担者)「戦後中国の経済自由主義」を通じて、経済と思想という観点から近現代中国の自由主義思想を再考していくとの当初の目的を達成したこと。 4、中村元哉(分担者)「国民党「党治」」下の自由論と国際政治観」などを通じて、国際関係の中で近現代中国の自由主義思想を再定位したこと。 ただし、このワークショップでは、同時に、上記1・4の論点および結論も補強していかなければならないことが改めて確認された。そこで、2010年3月15日に大陸と台湾の研究者を招聘し、孫清「どのような理想の「国民」を育成するのか」および孫慧敏「上海公共租界と中国の弁護士」の各報告を基に不足していた点を補った(東京大学駒場キャンパス)。 以上の活動により、最終年度に準備する論文集の成果が出揃った。四月からは、この論文集の作成に全力を注ぐことになる。
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Research Products
(8 results)