2009 Fiscal Year Annual Research Report
沿岸域の水環境に残る大規模公害の痕跡の解明と環境復元モデルの構築
Project/Area Number |
19310154
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
朴 恵淑 Mie University, 人文学部, 教授 (10273343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 千里 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (40240808)
宮岡 邦任 三重大学, 教育学部, 准教授 (70296234)
長屋 祐一 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (50303756)
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Keywords | 大気汚染物質の拡散 / 地下水流動 / 降水量モニターリング / 降水-地下水の連続性 / 韓国コンビナート |
Research Abstract |
今年度は前年度に得られた成果を基に,さらに現地でのデータ収集および環境調査に重点を置いた。四日市において明らかになってきた成果を参考に,地下水流動形態の詳細について調査解析を進めるとともに,韓国・麗水においても研究サイトにおける降水量のモニタリングと毎月の採水,民家井戸において毎月の採水を行い,それらの試水を分析することにより,陸域における降水-地下水の連続性の解明を試みた。 また,大気環境についても,韓国・麗水において,冬季におけるコンビナートから排出される物質の内陸への拡散状況を解明するための現地調査を行った。 徐々に現地におけるデータが蓄積されてきている状況を踏まえ,韓国・中央大学との連携により,麗水地域における環境実態を踏まえた大気・水循環の実態について解析を行うとともに,将来予想される環境変化が地域経済に与える影響と健全な環境管理についてのモデル構築に向けた準備を開始した。 海域における地下水-海水相互作用の調査については,3月に予定していた調査が,初日の移動中の事故により中止になったため,次年度へ持ち越しとなった。しかしながら,本年度予定していた調査経費については,時期的な問題という理由により次年度への繰り越しが認められなかったことから,最終年度を迎える来年度での調査が経費的に不可能な状況になり,来年度内での最終的な成果のとりまとめに大きな影響を及ぼす事態を招いている。この問題が文科省の問題か本学のシステムの問題かは不明であるが,不測の事態に対応した柔軟な事務対応が望まれる。
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