2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19320021
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
泉 武夫 Tohoku University, 大学院・文学研究科, 教授 (40168274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 龍作 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70189108)
シュワルツ アレナレスロール お茶の水女子大学, 比較日本学研究センター, 准教授 (20377013)
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Keywords | 仏画 / 弥勒 / 浄土 / 兜率天 |
Research Abstract |
本年度は当研究テーマに関連する資料収集を称名寺金沢文庫・徳川美術館・サントリー美術館などで行い、また延命寺の画像を取得した。さらに日本の兜率天曼茶羅および弥勒信仰のルーツともいえる中国甘粛省の壁画・彫像の関連遺跡および遺品を調査した。敦煌莫高窟のみならず、周辺の文殊山石窟、金塔寺石窟など、河西回廊と呼ばれる地域にはとくに弥勒信仰関連の美術遺品が多く残され、その中に兜率天を描いた壁画の中でも重要な遺例が含まれていることを確認、調査した。 主な海外調査地は下記の通り。 敦煌莫高窟 : 57窟156窟(弥勒経変を含む)158窟(弥勒経変を含む)220窟ほか 敦煌西千仏洞 楡林窟 : 3窟25窟(弥勒経変を含む) 文殊山石窟千仏洞・万仏洞(兜率天浄土図を含む) 馬蹄寺石窟北三十三天窟 金塔寺東西窟(弥勒菩薩像を含む) 以上の河西回廊に散在する石窟群には弥勒信仰がとくに強調して現われており、唐時代に入って中国中央では下火になるのに対し、宋に至るまで継続的に造像がなされていることが認識できたことは大きな成果であった。
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Research Products
(3 results)