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2010 Fiscal Year Annual Research Report

日本における木彫像の樹種と用材観に関する調査研究

Research Project

Project/Area Number 19320033
Research InstitutionTokyo National Museum

Principal Investigator

金子 啓明  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 特任研究員 (90110098)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 浅見 龍介  独立行政法人立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・調査研究課・東洋室, 室長 (30270416)
丸山 士郎  独立行政法人立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部・博物館教育課・教育講座室, 室長 (20249915)
和田 浩  独立行政法人立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・保存修複課・環境保存室, 主任研究員 (60332136)
岩佐 光晴  成城大学, 文芸学部, 教授 (10151713)
藤井 智之  独立行政法人森林総合研究所, 関西支所, 支所長 (60353835)
Keywords仏像 / 木彫 / 木材 / 樹種 / 一木造 / 神像
Research Abstract

最終年度に当たり、データの整理及び検討を行うとともに、これまで十分に調査を実施してこなかった中国や黄檗宗の木彫像についても調を行った。中国の木彫像については、東京国立博物館保管の3体(観音像2体、羅漢像1体)を調対象とした。唐時代に遡る可能性がある観音像は、カキノキ属、宋時代以降の他の2体は、観音像まキリ属、羅漢像はトチノキ属と判明した。
黄檗宗の木彫像については、九州国立物館における特別展「黄檗」の出品作品について調査を実施した。いずれも中国・清時代ないし江戸時代の作品であるが、その多くが中国から渡来した仏師の作品であり、用材選択のあり方を探る上"、興味深い事例である。樹種分析は、現在実施している。
その他、埼玉県毛呂山町所在の桂木寺来の木彫像7体についても調査を行った。その内、10世紀に遡る古様な2体の像については樹種がカヤと判明したが、それよりもやや下る11世紀と見られる千手観音像についてはヒノキ科に同定された。10世紀から11世紀にかけてカヤからさらにヒノキへと用材観が変化する可能性を秘めた事として興味が持たれる。
また、今年度は、非破壊による新たな種識別方法として、近赤外線を用いた分析法を試みた。研究分担者の安部は、木材標本を用いて分方法を検討したところ、質感の類似したヒノキとカヤ、ヒノキとサワラについては、近赤外分光分析法によって樹種が判別することを突きとめた。それを受けて今回、中国木彫像と桂木寺の諸像についてこの方法を用いて調査を行った。今後、さらなるデータの蓄積が必要であるが、非破壊による新たな樹種識別方法として期待される。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 日本古代における木彫像の樹種と用材観III-八・九世紀を中心に(補遺)2010

    • Author(s)
      金子啓明・岩佐光晴・藤井智之, ほか
    • Journal Title

      MUSEUM

      Volume: 625号 Pages: 61-78

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2012-07-19  

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