2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本古典籍の記述的書誌データベースの公開と活用の研究
Project/Area Number |
19320034
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
塩村 耕 Nagoya University, 文学研究科, 教授 (80178855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 亨 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (10093048)
阿部 泰郎 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (60193009)
榊原 千鶴 名古屋大学, 文学研究科, 助教 (50313979)
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Keywords | 国文学 / 情報図書館学 / 書誌学 |
Research Abstract |
日本の古典籍は、中国・朝鮮のそれと異なり、雑多な資料、文書的資料が多いという著しい特徴がある。そこで豊富に遺された古典籍が活用されるためには、内容や書誌について出来るだけ詳しく記述した目録DB(データベース)が必須である。また、そのようなDBの整備充実は、別個の資料間に存在する有機的な連関を瞬時に浮かび上がらせる機能があり、それは、先人が嘗て知らなかった類の新発見をもたらすはずである。本研究は、そのような日本の人文学全体にかかわる、研究基盤の向上のためのモデルケースである。 まず、8年来積み重ねてきた西尾市岩瀬文庫の書誌DBを全体の約4分の3まで完成させた。その外に(1)名古屋大学神宮皇学館文庫、(2)同小林文庫(説話文学)、(3)同後藤文庫(和歌文学)についても書誌DBの調査と入力を行った。(1)は全体の90%、(2)は90%、(3)は50%を終了した。(1)は既に試験的公開を始めているが、(2)(3)についても20年度中に公開予定である。 その外、本年度の岩瀬文庫の調査の過程で得られた新見を市民向けに公開する展示「こんな本があった!岩瀬文庫平成悉皆調査中間報告展V」を開催し、併せて講演会を行った。また、岩瀬文庫を中心とした市民文化祭「にしお本まつり」に実行委員長として参加した。 たまたま20年5月6日は岩瀬文庫開設百周年にあたっており、記念事業が行われる予定で、その事務局に参加し、企画立案に協力した。すなわち「全国文庫サミット」として、文庫の現状と未来を考える初めてのシンポジウムを開催し、併せて文庫開設者である岩瀬弥助を顕彰するために「第一回岩瀬弥助記念書物文化賞」を設けることとなった。以上を通して、地域における文庫の今後のあり方についても、模索検討した。
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Research Products
(13 results)