2008 Fiscal Year Annual Research Report
建仁寺両足院に所蔵される五山文学関係典籍類の調査研究
Project/Area Number |
19320055
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Research Institution | Kyoto National Museum |
Principal Investigator |
赤尾 栄慶 Kyoto National Museum, 学芸部, 企画室長 (20175764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽田 聡 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部・企画室, 研究員 (30342968)
山本 英男 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部, 美術室長 (10200833)
西上 実 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部, 上席研究員 (40142632)
宇都宮 啓吾 大阪大谷大学, 文学部, 教授 (40257902)
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Keywords | 両足院 / 五山文学 |
Research Abstract |
今年度は、都合3回の調査を実施し、両足院に所蔵される書跡・典籍類のうち、第107箱から第140箱までの調査をほぼ終了した。調査方法は、箱ごとの悉皆調査であり、書名・員数・法量・装訂・外題・尾題・版式・行数・訓点・奥書・刊記などの調査項目を所定の調書に記入するものである。 第107箱から第112箱までは、漢籍や詩文集の江戸時代の版本が中心であった。第113箱から第116箱までは、禅籍および『高僧伝』類の版本が中心で、やはり江戸時代が中心ではあるが、まま写本も見出された。第117箱以降は漢詩文関係の版本が多く存在した。第131箱には、世界的に有名な『三国志伝』五冊が納められていた。『三国志伝』には、明・万暦壬辰(1592)の刊記があり、本文の体裁は、上中下の三段からなり、上段が批評、中段が図、下段が本文となっており、版式は半面16行、有界、一行27字、装丁は袋とじ装となっている。二巻一冊となっており、五冊分が残っているが、巻一より巻六までの三冊は、世界的に見ても現在のところ、他の所蔵がなく、まさに天下の孤本となっている貴重な版本であることを確認した。第131箱以降は、漢文学・地誌・工具書など、やや雑多な分野の版本が多く存在した。 また第61箱から第120箱にかけての調書の内容を順次、コンピューターに入力をしている。
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