2009 Fiscal Year Annual Research Report
医歯学系留学生のためのeラーニングによる医療コミュニケーション学習システムの開発
Project/Area Number |
19320074
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
山下 早代子 Meikai University, 外国語学部, 教授 (90220334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大北 葉子 東京医科歯科大学, 国際交流センター, 准教授 (10361726)
木下 淳博 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10242207)
大川 淳 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (30251507)
中村 千賀子 東京医科歯科大学, 教養部, 准教授 (90014175)
ユングハイム ニコラス 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30164528)
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Keywords | 医療コミュニケーション / 医療面接 / 医学・歯学 / eラーニング / 留学生 / 医師と患者 / 自主学習教材 / CALL |
Research Abstract |
本研究の目的:留学生を対象とした医療コミュニケーション教育のためのeラーニングによる自主学習教材の基礎研究と教材の作成。 研究実施計画に照らした具体的実施内容: (1) ビデオクリップを8場面制作し、その評価アンケートを日本人学生および留学生に対し実施し、成果を問うた。8場面トピック-医療面接の開始、初診時の対応・本人確認(医科編、歯科編)、点滴トラブル、医師の言葉遣い、不平が続く患者への対応、検査が不安な患者への対応、専門外の患者への対応 (2) (1)に至るまでには基礎研究に沿ってシラバスを作成し、様々なケースを想定した医療コミュニケーション場面のシナリオを作成した。分野は医学、歯学で、医・歯科医師と患者、研修医とのやりとりなども含んだ。 (3) 上の素材(シナリオ)を映像化(ビデオ撮影)した。医師・歯科医師役は東京医科歯科大学の実際の医師・歯科医師が演じ、患者役には医学・歯学の専門家でない人々が演じた。 (4) これらの素材を教員と学生に配信した(医療コミュニケーション教育システム用インターフェイスの整備、調整)。 (5) 教師、学生双方から得た本eラーニング教材の学習システムの有効性の評価結果を分析した。 意義、重要性等: OSCE(客観的臨床能力試験)導入などで医師の患者に対するコミュニケーション能力の養成への関心が高まっているが、対人コミュニケーションは言葉だけでなく、声のトーン、非言語、態度などすべてが関わってくるため、それを文字のみの教科書等で指導するのは難しい。本教材はその弱点を克服し、映像で考えさせる手段を取ったことが画期的である。また、内容的に医学・歯学の専門家(医療現場)のノウハウが必須だが、同時に患者側の視点も重要である。その点本研究は医師、歯科医師、言語学、カウンセリング、コミュニケーション学の專門家という学際的なチームにより、両者の視点から教材を作成することを可能にした。さらに評価結果により、留学生のみならず日本人医学生にとっても必要な教材であることがわかった。
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Research Products
(6 results)