2008 Fiscal Year Annual Research Report
多文化共生社会におけるビジネス共生日本語教育の構築と教員養成に関する研究
Project/Area Number |
19320075
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
岡崎 眸 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (80223999)
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Keywords | ビジネス日本語 / 共生 / 在中国日系企業 / ビジネス・コミュニケーション / ビジネス習慣 / 相互認識 / 意識調査 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
1. 在中国日系企業の職場における日本人管理職と中国人従業員の相互認識 中国沿岸部A市にある日系企業の日本人管理職2名と中国人従業員2名を対象に行った、従業員の考え方・業務遂行の方法に対する認識についてのインタビュー調査の結果を分析した。調査結果から、日本人管理職が現地のやり方と調整しながら、中国人従業員の育成にどう取り組むかが、中国人従業員の日本人管理職に対する認識や業務遂行に対する満足度に影響を与えていることが明らかになった。 2. 日本人と中国人のビジネス・コミュニケーション及び習慣に関する質問紙調査 先行研究を踏まえて、ビジネス・コミュニケーション、勤務時間とビジネス文書にまつわる問題、社内風土・待遇、研修、自己成長・社会貢献という5つのカテゴリーに関する計71個の質問項目から成る質問紙を作成し、上海及びその周辺の日系企業で働く日本人144名、中国人263名から回答を得た。その中から今年度は現状認識に関する37問の結果を分析・検討した。この調査結果から、1)中国人従業員は日本語能力が向上しても、「相手の意に反することが言えない」という問題が依然として存在する、2)ビジネス文書の理解やその重要性の判断には日本語能力だけでなく経験的に身につけた能力も関係する、3)待遇や意思決定過程に対する問題認識は中国人従業員のほうが高い、4)言語や相手文化に関する研修の必要性は日本人従業員のほうが強く感じている、5)仕事による充実感や社会貢献の実感については日本人従業員のほうが、自己成長については中国人従業員のほうが強く感じていることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)