2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19320099
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
熊谷 公男 Tohoku Gakuin University, 文学部, 教授 (70153343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 秀人 東北学院大学, 文学部, 教授 (30244966)
佐川 正敏 東北学院大学, 文学部, 教授 (40170625)
政岡 伸洋 東北学院大学, 文学部, 教授 (60352085)
酒寄 雅志 国学院大学栃木短期大学, 日本史学科, 教授 (90187055)
田中 史生 関東学院大学, 経済学部, 教授 (50308318)
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Keywords | 須恵器系土器 / 王興寺 / 地下式心礎 / 在日コリアン / 前方後円墳 / 青海鎮 |
Research Abstract |
古代日韓交流史に関する調査としては、まず熊谷・辻は韓国で金石文・古墳群・山城などの現地調査をしたあと、光州・木浦の文化財研究院・大学・博物館等を訪れ、全羅南道の前方後円墳分布地域における在地の土器生産、および出土の様相を調査し、日本列島の須恵器系土器がどの程度生産・流通しているのか、その実態の把握に努めた。また佐川は、昨年、舎利容器が発見されて577年創建であることが判明した扶餘の王興寺跡の発掘現場を訪れて地下式心礎の塔跡を実見し、588年に百済の技術援助を得て造営された日本最古の寺院である飛島寺への影響の有無などについて具体的に調査を行った。酒寄と田中は、百済の船舶・航路の調査のために、全羅南北道・済州島の遺跡・博物館など巡見を行った。とくに全羅北道扶安郡の竹幕洞遺跡、全羅南道木浦市の国立海洋博物館、莞島の清海鎮址などでの調査によって、古代の百済沿岸の航路の実態解明のための資料を得ることができた。また近代日韓交流史を担当している政岡は、済州島で近代の日韓交流と在日コリアンの関わりについて予備調査を行い、その重要な史料である顕彰の石碑の集成が済州道庁によって行われていることが判明したので、今後はその報告書を参照しながら個別の事例調査を進めていくことになった。 さらに、研究成果の発表としては、2008年10月26・27両日に東北学院大学オープンリサーチセンター主催で行われた「百済と倭国を考える」というテーマのシンポジウムで熊谷・辻・田中、それに研究協力者の山本孝文の4名が報告を行った。また、2009年1月29日に国立扶餘文化財研究所で行われた「扶餘王興寺址出土舎利器の意味」というテーマのシンポジウムで佐川が報告した。
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Research Products
(2 results)