2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19320104
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
千々和 到 Kokugakuin University, 文学部, 教授 (10013286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 春二 國學院大學, 文学部, 教授 (30289714)
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Keywords | 日本史 / 護符 / 牛玉宝印 / 起請文 / 道教 / バジル・ホール・チェンバレン / ベルナール・フランク / アミュレット |
Research Abstract |
1、国外の調査としては、昨年度に引き続いてイギリス・オックスフォード大学ピットリバース博物館のチェンバレンコレクションを調査した。昨年度とあわせて、600点の資料を調査、撮影し、護符に関してはほぼ8割方の資料蒐集を終えることができた。2、また台湾の道教信仰に関して調査した。台南の道教については比較的研究が蓄積されているが、符に関してはほとんど研究がされておらず、貴重な資料の蒐集ができた。3、国内の調査としては、山口県岩国市・防府市・下関市で、吉川氏および毛利氏関係の起請文・牛玉宝印の調査と、秋田県の佐竹氏関係の起請文・牛玉宝印の調査を実施した。新出の牛玉宝印を数多く見いだし、また、秋田調査では明治5年の血判起請文を確認できた。これは、これまで知られている起請文としては最新のものといえる。4、チェンバレンコレクショシに残る護符の発行寺院調査を、長野県で実施した。すでに廃寺になっている寺もあったが、かつて発行していた「おふだ」に関する聞き取りができるなど、成果があった。5、神社に対する護符アンケート調査の分析結果の論文化が完了し、6月に刊行する『日本の護符文化』に掲載することになった。従来実施されることのなかったアンケードであり、今後同様の調査が行われる場合の指針ともなろう。6、平成22年3月17日~4月27日の間、國學院大學伝統文化リサーチセンター資料館で企画展「日本の護符文化」が開催されたが、本プロジェクトも3年間の調査の成果を広く公開するため、これに協力した。7、平成21年6月26日にベルナール・フランク護符コレクションを所蔵するコレージュ・ド・フランス日本学高等研究所と國學院大學研究開発推進機構との間で研究協力に関する覚書が締結され、これによって本プロジェクトで整理が進められたフランクコレクションのweb上での公開の実現に向けて、大きな前進がなされた。
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Research Products
(7 results)