2008 Fiscal Year Annual Research Report
コーポレート・ガバナンス及び雇用システムの変化と労働法の立法論的課題の研究
Project/Area Number |
19330013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒木 尚志 The University of Tokyo, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (60175966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 晃一 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教 (30436498)
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Keywords | コーポレート・ガバナンス / 労働法 / CSR / SRI |
Research Abstract |
今年度は、昨年度に引き続き、コーポレート・ガバナンスと労働法に関連する裁判例の整理分析を行ったほか、コーポレート・ガバナンスと労働者参加という課題について研究を深めた。その成果の一部は、内閣府委託調査『新たな成長に向けた日本型市場システム・企業ガバナンスの在り方に関する調査研究』24-35頁(日経リサーチ、2008年)(座長:落合誠一)に収録されている。また、雇用システムの変化およびコーポレート・ガバナンスの変化の中で、労働法が拒うべき役割についても検討を行った。その成果は、「雇用システムの変化と労働法の再編」手塚和彰・中窪裕也編集代表『変貌する労働と社会システム』147-173頁(信山社、2008年)として公表した。また、コーポレート・ガバナンスと労働法の問題の柱の一つである労働条件規制システムに関しては、菅野和夫教授、山川隆一教授との共著『詳説労働契約法』を刊行し、包括的な検討を加えた。公共部門と民間部門を比較するという視点から労働条件設定システムとガバナンス問題についても検討を行い、「官民比較の視点から見た労働条件設定システムの課題」人事院『人事行政の課題と展望一今後のあるべき公務員制度一』196-211頁(2008年)を公表した。なお、予定通り、ドイツ・フライブルクで開催された国際労働法社会保障法学会欧州会議では、日本の労働市場・コーポレート・ガバナンスの変化と労働法の展開について発言し、有益な意見交換を行うことができた。さらに、ケンブリッジ大学のSimon Deakh教授らとの日本のコーポレート・ガバナンスに関する共同研究に原稿を執筆し提出した(Oxrord University Pressより近刊予定)。
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Research Products
(3 results)