2008 Fiscal Year Annual Research Report
EUによる規範、制度の形成力と非EU国の対応の分析
Project/Area Number |
19330025
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
床谷 文雄 Osaka University, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (00155524)
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Keywords | EU / 法統一 / 政策調和 / 地域連携 |
Research Abstract |
研究グループ(A)班(人の生活・安全・環境ユニット)では、連携研究者・長田はドイツでの研究に基づき、「EUにおける国際私法の新展開」を主題として検討を行い、国際私法面で、国際間の法的調和と統一の動きが活発化している動きについて、国際法学会において成果を発表した。研究代表者・床谷は引き続きドイツ、スイス、オーストラリア、ニュージーランドを調査研究し、家族、高齢者、ジェンダー、生命倫理問題について、最前線で活躍する研究者を訪問し討議した。また2009年2月には、日本・EU・豪州の環境政策を比較研究するために、気鋭の若手研究者(オーストラリア国立大学)を招き、気候変動の問題からエネルギー転換の政策について公開のセミナーを開催しオーストラリア、日本、ヨーロッパの政策の現状を比較して詳細な分析が行われた。それぞれの国において、置かれている自然環境や経済情勢の違いを踏まえながらも、風力、地力その他自然エネルギー資源の活用と再利用、総合的運用の必要があることが示された。連携研究者・大久保規子からは、環境基準についてのEUスタンダードの観点からの分析が行われた。研究グループ(B)班(開発援助・国際通商ユニット)では、連携研究者・内記により、「遺伝子組替え産品(GMO)認可に関するEUのマルチアクター、マルチレベル・ガバナンス」についてアメリカでの研究滞在を踏まえて、詳細な研究報告が行われた。研究分担者・栗栖は、日本国際政治学会、国連学会等において「人間の安全保障」に関する研究報告をするなど、研究を一段と進展させた。非EU国から見たEU法の分析の観点から今年度予定していたノルウェーまたはアイスランドでの研究調査は、急激な経済環境の変化により、訪問調査の機会を得ることができず、再び持ち越しとなった。
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Research Products
(14 results)