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2008 Fiscal Year Annual Research Report

介護サービス市場における情報の非対称性の緩和に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19330051
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

岸田 研作  Okayama University, 大学院・社会文化科学研究科, 准教授 (30346407)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 谷垣 靜子  岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80263143)
藤井 大児  岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (50346409)
張 星源  岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (10304081)
Keywords介護保険 / 登録ヘルパー
Research Abstract

介護サービスの質を担保するには、十分な介護労働力を確保することが不可欠である。「介護サービスの情報公表」においても事業所の介護労働者の数は必須の掲載項目となっている。本年度は、登録ヘルパーの労働供給に影響する要因を明らかにすることを目的とした調査研究を行った。【目的】現在,介護分野の人材不足は,深刻な社会問題となっている,登録ヘルパーの就業希望日時と利用者の利用希望日時が一致しない場合、登録ヘルパーは労働意欲があっても労働供給を行うことができない.両者のミスマッチの解消は,登録ヘルパーの労働供給を促進することで,訪問介護分野の人手不足の緩和に役立っと考えられる,本研究の目的は,登録ヘルパーの就業希望時間のミスマッチと労働時間に影響する要因を明らかにすることである。
【方法】データは,筆者らの独自調査である,対象は,全国の訪問介護事業所から無作為抽出した2,941の事業所に働く登録ヘルパーである。調査時期は2009年1月で,各事業所に3通の調査票を郵送した,最終的に分析対象となったのは865人(有効回収率:9.6%)であった,労働時間の満足について尋ねた質問は,「もっと働きたいと思う月が多い」(27.9%)、「現在の労働時間でほぼ満足している」(65,3%)、「もっと労働時間を減らして欲しいと思う月が多い」(6,8%)であった,「月間労働時間」、「就労時間の不満足」、「希望就労時間と実際の就労時間の差」をそれぞれ従属変数,個人属性及び事業所属性を説明変数とする回帰分析を行った。「月間労働時間」と「希望就労時間と実際の就労時間の差」を従属変数とした推定は,線型モデルによる回帰分析,「就労時間の不満足」を従属変数とする分析は,順序プロビットモデルで行った.
【結果】括弧内の数字は,回帰式の係数である,「就労時間の満足」に関する分析結果は,係数の符合が正である場合,当該変数が「もっと働きたいと思う月が多い」と回答する確率を増加させることを意味する.
「月聞労働時問」の結果:時給(-0.03),直行直帰(22.6),他の職場でも仕事(-7.63),職場健診有り(6.03),家計がやや苦しい(6.34),男性(23.95),介護福祉士(13.74),事業所の利用者数50-99人(11.06),100人以上(21.61).事業所が営利の場合と比べ,その他の経営主体で働くヘルパーは,労働時間が14〜20時間短かった.
「就労時間の不満足」の結果:キャンセル時の保証無し(0,23),家計がやや苦しい(0.36),非常に苦しい(0.67),介護福祉士(-0.20),事業所の利用者数40-49人(-0.49),50-99人(-0.55),100人以上(-0.57),営利と比べ祉福と医療法人で働くヘルパーは不満足と回答する確率が高かった.
「希望就労時間と実際の就労時聞の差」の結果:家計ややや苦しい(3.95),非常に苦しい(10.06),年齢(0.19),事業所の利用者数50-99人(-8.16),100人以上(-8.34).
【考察】利用者数が多い事業所ほど,労働時聞が長く,就労時間の満足度が高かった,このことは,事業所の規摸が大きくなるほどヘルパーの就業希望日時と利用者の利用希望貝時のミスマッチを解消しやすいことを反映していると考えられる.

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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