2008 Fiscal Year Annual Research Report
ディスクロージャーの最適水準およびその経済的影響の探求
Project/Area Number |
19330096
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高尾 裕二 Osaka University, 大学院・経済学研究科, 教授 (60121886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 達司 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80191419)
浅野 信博 大阪市立大学, 大学院・経営学研究科, 准教授 (10319600)
榎本 正博 東北大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (70313921)
木村 史彦 東北大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (10329691)
椎葉 淳 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (60330164)
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Keywords | 会計学 / 経営学 / ディスクロージャー / 情報の経済学 |
Research Abstract |
本研究は、そのあまりに広範に及ぶ経営的影響のゆえに、概略的な分析枠組みすら存在しない企業ディスクロージャーの議論について、経営者の効用最大・投資者による企業価値の決定から基本的に構築される開示モデルのもとで導出された命題に基づいて、実証手法および実験手法の双方からその検証を行うこと、およびモデルの構築→検証すべき命題の導出→実証手法・実験手法による検証、の一連のサイクルを繰り返し、わが国にも適合する開示の枠組みを構築することを目的としたものである。 本研究の二年目の成果としては、モデル班・実証班・実験班が共有する「公的情報と私的情報の相互作用」というテーマと本年度の研究計画書に基づいて、まずモデル班では、公的情報としての会計情報が経営者の私的情報に加えて存在し、そりゆえ、これら二つの情報を同時に取り扱うことのできる一連の基本モデルに注目し、その特徴を比較・検討した。実証班は、データ解析に不可欠な産業分類のあり方について、現行のデータ・べースの問題点を検討するなど、今後の公的情報分析のための予備的分析を実施した。実験班は、経営者が情報を開示するかしないかについての一つのモデルである「情報偏在モデル」に関して、2回の実験を実施した。 最終年度となる次年度は、これまでの成果をもとに、モデルの構築とそこで導出された一連の命題の実証・実験という本研究が採用する分析手法のもと、わが国企業の開示行動とその経済的影響についての信頼するにたる分析枠組みを提示したいと考えている。
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Research Products
(11 results)