2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19330125
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩田 美香 Hokkaido University, 大学院・教育学研究院, 准教授 (30305924)
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Keywords | 母子生活支援施設 / 母子世帯 / 貧困 / ソーシャルワーク |
Research Abstract |
1. アメリカで、DV被害者を援助しているソーシャル・ワーカーのトレーニングを行っている尾崎礼子氏(Ohio Domestic Violence Network所属)を招聘し、日本での母子生活支援施設での母子施策とDV被害者への援助の現状を把握してもらうと同時に、アメリカでの現状と対策へのプログラムについて意見交換を行った。特に彼女が力を入れている加害者に対するDVプログラムについては、その効果は期待できず、やはり被害者である女性への援助に力を注ぐことの必要性が確認された。また、尾崎氏には北海道内での母子生活支援施設職員と北海道大学の学生を対象に、DVに関する講演と演習を実施してもらった。演習では、デートDVと言われるように、女子大学生のDVに関する意識の低さ(恋人からの暴力を是とする)が浮き上がる結果となった。2. 前年度の母子生活支援施設の現地訪問に加え、今年度は千葉県の施設に行き、ヒアリングと資料収集を行った。3. 母子生活支援施設を利用しているシングルマザーを対象としたアンケート調査を実施するため、北海道内の施設に対してパイロット調査を依頼し、調査票を作成した。この過程において、障害を抱えている母親への調査の困難さと、「大人である」母親への調査とのジレンマが見出された。すなわち、障害者でも答えやすい形(ルビをふる、ひらがなを多用する、説明書きを挿入する)で調査票を作成すると、健常者である母親からは、自分たちの能力を見下しているのかと言う指摘も受けた。この調査票の作成には、同年度に北海道民生委員児童委員連盟で実施したひとり親家庭への調査結果も参考にした。調査は、現在、北海道・東北・東京・千葉・大阪・鳥取において実施し回収中である。調査票作成に時間がかかり、予定されていた面接調査は次年度早々に実施することとなった。
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Research Products
(4 results)