Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城川 哲也 日本福祉大学, 情報社会科学部, 教授 (40187547)
山本 裕二 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (30191456)
積山 薫 熊本大学, 文学部, 教授 (70216539)
白石 知子 東海大学, 健康科学部, 准教授 (60275154)
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Research Abstract |
本研究では,個人内と個人間に「わたる」言語・非言語行動を動的に「つなぐ」統合処理過程の解明を目的とする. 以下の複数の課題において,近赤外線光分光法(Near-infrared spectroscopy : NIRS)を用いた計測を実施し,それらの実験データの分析を行った. (1)物語の伝達課題 二言語併用者が,アニメーションを観察し,アニメーションの内容を聞き手に口頭で伝達することを求められた.第1言語と第2言語による伝達時における脳の活動の計測をおこない,第2言語の発話時にジェスチャーの生成が随伴すると,左の前頭回近傍で賦活が確認された. (2)ジェスチャーの生成課題 実験参加者(高動機群と低動機群)は,具象物を示す写真を呈示され,言語を用いずに,具象物を扱う動作(action)と,扱われた具象物の動き(motion)を示すことを求められた.NIRSを用いて脳の賦活を計測した実験には,3種類の興味深い点が認められる.その結果,第1に,実験終了後の評定課題で,高動機群と低動機群は,ともにmotion課題がaction課題よりも難しいと評価したが,低動機群は,motion課題で高い賦活を必ずしも示さなかった.第2に,右利きの高動機群が,右手でmotion課題を遂行した条件でのみ,action課題よりも高い賦活を示した.第3に,その賦活が,課題遂行後の休憩期間に有意な差として確認された. (3)手話による伝達課題 手話による伝達における実験を終了し,現在分析中である.
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