| Research Abstract |
本研究では,変質する21世紀を担いうる市民の育成をめざす教育のあり方を,シティズンシップ教育の視点から探るために,大きく次の2つを行う。
(1)連合王国(以下,英国と略す)の市民性教育(シティズンシップ教育)の現状,とりわけカリキュラム開発の現状について調査し,その特質を明らかにする。
(2)(1)の批判的な摂取を通して,我が国における市民性教育活性化のための小・中学校,高等学校を一貫するカリキュラムモデルを作成する。
上記の目的を達成するために,具体的に次の手順で研究を進める。
(1)学術文献や既存教材の分析を中心として,カリキュラム開発のための概念フレームワークを作成する。
(2)英国におけるシティズンシップ教育(以下,「CE」と略す場合がある)の現状,特にカリキュラム開発とその評価の現状について,学校現場や政府関係教育機関のみならず,ボランティア教育,グローバル教育等に関する民間団体/NGOをも含めて幅広く調査・検討し,その特徴を明らかにする。
(3)研究代表者ならびに連携研究者がこれまで検討を進めてきた新しいCEの内容(環境,公共性,国際理解,メディア,キャリア)をさらに発展させ,内容を体系化するとともに,小・中・高等学校教員の協力を得て試行する。
(4)我が国との比較を視点とした(2)の批判的な摂取を通して,(1)の概念フレームワークや,(3)のCEの内容を再検討するとともに,CEの体系化を行い,小中高一貫シティズンシップ教育カリキュラムモデルを作成する。
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