2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己意識の特性をふまえた軽度発達障害児への生涯発達的視点からの心理教育的支援
Project/Area Number |
19330209
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 真理 Tohoku University, 大学院・教育学研究科, 准教授 (70274412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本郷 一夫 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30173652)
熊井 正之 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (60344644)
横山 浩之 山形大学, 医学部・看護学科, 准教授 (40271952)
高原 朗子 熊本大学, 教育学部, 准教授 (20264989)
渡邉 徹 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (80113885)
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Keywords | 発達障害 / 自己意識 / 心理教育的支援 / 生涯発達 |
Research Abstract |
(1)学校における支援:(1)特別支援教育コーディネーターの「調整」機能については「外的調整」と「内的調整」があることが明確となり、これらのうち「内的調整」についての研究成果を学術誌へ論文投稿中である(21年12月)。(2)学校機関と校外専門機関との連携・連絡の現状について、S市内全自閉症・情緒障害学級ヘアンケート調査を行ない、校外連携の促進要因と抑制要因を明確にした。また、NPOをコーディネート役として活用した事例は非常に少ないが、校外機関としての有効性が明確となったため、こ1事例をとりあげ、NPO職員特別支援教育コーディネーター教員を対象にインタービュー調査を行ない、その結果を分析した。この研究成果は22年度の特殊教育学会での発表に向け現在抄録作成を行っている。 (2)自己理解:定型発達における自己評価および自尊心の発達に関する調査研究を行い、領域別により自己評価の発達的様相は変化の仕方が異なること、自己評価の低下と自尊心は必ずしも相関関係にないことなどが示唆された。この研究成果は、現在学術誌へ論文投稿中である。 (3)心理臨床における自己理解の変容過程:自己理解の深まりにおいて心理劇的ロールプレイングを用いた有効性が明確となり、これらの成果は学術誌に掲載された。また、21年度で8年目となる心理臨床データの蓄積を継続して行った。その結果、自己理解と他者理解との関連、自己認識欲求に応じた障害告知、多機関連携のありかたについて知見を得た。この研究成果を22年度の学会で発表するため、現在準備中である。PDD児の集団療法に関する研究動向については、大きく4つのアプローチが指摘でき、この内容は東北大学大学院教育学研究科年報に掲載された。ADHD児の自己理解の先行研究の動向については、主に原因帰属の点からまとめたものを、現在学会誌に投稿中である。
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Research Products
(14 results)