2010 Fiscal Year Annual Research Report
自己意識の特性をふまえた軽度発達障害児への生涯発達的視点からの心理教育的支援
Project/Area Number |
19330209
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 真理 東北大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (70274412)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 浩之 山形大学, 医学部看護学科, 准教授 (40271952)
高原 朗子 熊本大学, 教育学部, 准教授 (20264989)
渡邉 徹 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (80113885)
|
Keywords | 発達障害 / 自己理解 / 心理教育支援 / 生涯発達 |
Research Abstract |
●家族支援:特に青年期の親を対象とした親支援、きょうだい支援について、障害告知との関連から実態調査とそれをふまえた支援のありかたを検討した。 ●学校教育における支援:自閉症・情緒障害特別支援学級と校外機関との連携について、A市全学級を対象に実態調査を行うとともにコーディネーターの役割を校外機関であるNPOが担っている事例をとりあげ、連携を促す促進要因および抑制要因について検討を行った。 ●集団心理療法における支援:発達障害児者を対象とした集団心理療法について、自己理解という観点を中心にその変容過程の検討を行った。また、心理劇的ロールプレイングにおいては、監督・補助自我・観客の反応様式との関連についても合わせて検討した。 ●発達障害児を対象としたかかわりにおいては自閉症・LD・ADHDなど障害ごとの認知的特性に応じた支援が行なわれている。発達に伴いその中核となる特性が変化した事例を対象に、DSM-IV、PRS,WISC心の理論課題、自己認識の特性という観点から、回答の特徴を先行研究の知見と比較・検討する中で、その状態像を詳細に分析した。 ●自己理解に関する文献研究:注意欠陥/多動性障害児・者(以下、AD/HD児者)の自己認識に関する先行研究の研究動向を検討し内容として大きく7つの領域(自己制御、自己理解、自己認識と自殺傾向・抑うつ・不安との関連、自己評定尺度、原因帰属、AD/HDであることを自分自身あるいは他者が認識することの意味、自己理解と親の養育態度との関連)で行なわれていることが明らかとなった。
|