2009 Fiscal Year Annual Research Report
有限単純群を自己同型群に持つ代数構造・組合せ構造の研究
Project/Area Number |
19340002
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
北詰 正顕 Chiba University, 大学院・理学研究科, 教授 (60204898)
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Keywords | 有限群 / 単純群 / 散在型単純群 / グラフ / 符号 / 格子 / デザイン / 頂点作用素代数 |
Research Abstract |
1.井上浩一(千葉大学博士課程)の研究協力の下で,Conway群が作用する276点上のtwo-graphと,McLaughlin群が作用するランク3グラフの構成について,研究を行った。その結果,Conway群のいくつかの極大部分群を用いたグラフの新しい記述を与えることに成功した。21点上のSteiner systemを用いるものと,Hoffman-Singlton graphを用いるものである。ただし,後者については,部分グラフとしての埋め込み方が複数あるため,もうひとつの埋め込みを用いた構成を考察中である。これについては,次年度以降に完成を目指している。 2.Leech latticeとNiemeier latticeの関係を考える上で,どのように近傍(neighbor)の関係にあるか,という問題について研究を進めた。その結果,それぞれのNiemeier latticeについてLeech latticeのm-neighborとなるようなmの最小値を決定した。これは,Leech latticeの様々な構成法とも関係する結果であり,研究集会において発表した上で,論文として準備中である。 3.散在型単純群について,連携研究者(千吉良直紀氏など)と共に研究を進め,特に,Rudvalis群の長さ4060の自己双対符号について,および,Thompson群のThompson-Smith latticeについて議論を続け,新しい構成につながる性質の記述を模索した。これらについては,いくつかの新しい知見を得てはいるが,基本的には次年度以降の課題である。
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Research Products
(3 results)