2009 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導やBEC現象の数理モデルにおける分岐構造と遷移ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
19340026
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
森田 善久 Ryukoku University, 理工学部, 教授 (10192783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神保 秀一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80201565)
小川 知之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (80211811)
町田 昌彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究主幹 (60360434)
水町 徹 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (60315827)
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Keywords | 超伝導モデル / 分岐解析 / Ginzburg-Landau方程式 / Gross-Pitaevskii方程 / 渦糸解 / 遷移ダイナミクス / 解の安定性 / ジョセフソン効果 |
Research Abstract |
代表者の森田は、研究分担者の神保と著書「ギンツブルク-ランダウ方程式と安定性解析」を書き上げた。この著書の中でこれまでのGinzburg-Landau(GL)方程式の解に対する研究を整理し、結果を体系化している。神保はその共同研究者とともに特異的な領域変形においてノイマン境界条件下のラプラス作用素の固有値の漸近挙動を調べた。この成果はGL方程式の解の安定性に関する研究に応用できる可能性を持った研究である。森田は分担者の小川と保存則のある反応拡散方程式系における局在パターンの発生に関する数学的構造を調べた。この系では非局所的効果が安定な局在パターンの生成に重要な働きをしていることが判明し、GLにおける渦糸のような局在パターンとの関連性を検証中である。 町田は、高温超伝導体が固有に持つジョセフソン素子の電磁波発振の機構を理論的に調べた他、電磁波発振特性を調べるため、ジョセフソン素子と環境の両方を同時にシミュレーションするコードを開発した。また、時間依存ギンツブルク・ランダウ方程式のシミュレーションコードの高度化を進め、アンチドット四角格子を有する薄膜での磁束ピン止めダイナミクスの研究を行った。一方、平成20年1月に鉄系化合物超伝導体が発見されたことを受け、その電子構造、超伝導対称性、磁束構造、ジョセフソン効果等についての理論研究についても推し進めた。 水町はFermi-Pasta-Ulamの1次元格子模型の多パルス解について研究し、格子モデルがKdV方程式で近似される領域において安定性を証明した。またKP-II方程式のline solitonの安定性について研究しy変数について周期的な場合に安定性を証明した。
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Research Products
(8 results)