2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19340030
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 仲夫 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (30173016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西谷 達雄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127117)
土居 伸一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00243006)
久保 英夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (50283346)
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Keywords | 散乱作用素 / 非線形Klein-Gordon / 非線形Schrodinger / 臨界冪 / 消散項 / 熱方程式 |
Research Abstract |
臨界冪以上の非線形項を持った非線形Klein-Gordon方程式の解の漸近的振る舞いを調べ散乱作用素の存在を明らかにした.証明方法は新しいもので当該分野において意義あるものと考える.散乱問題において重要なことことの1つは解の時間減衰評価であるが,従来利用されてきた時間減衰評価はKlainerman, Georgievらによる方程式固有の作用素を用いたものである.一方我々の方法の特徴は方程式を時間に関して1階の方程式系に変換し,各々の発展群に対して得られている時間減衰評価とソボレフの不等式を用いることによって新しい時間減衰評価を示したことにある.重要な点は新しい評価に現れる擬微分作用素と方程式固有の作用素の関係を明らかにした点である.この評価によって従来に比べて広いクラスで問題を考えることが可能となり未解決であった散乱問題が解決された.一次元消散型非線形Schrodinger型方程式の最終値問題を考え修正波動作用素の存在を非線形項が臨界冪以下のときに示した.臨界冪以下であるので解の振る舞いは非線形項に影響される.そこで新しい形の近似解を導入し,この近似解の近傍で解を見つけることが問題を解く鍵である.新しい形の近似解を見つけるためにSchrodinger型方程式の線形解の第1次近似解を利用した.また近似解の誤差評価が解を見つけるために重要となるので精密な誤差評価を証明において求めた.初期値問題に関しては未解決問題である.近似解を見つけることは同様にできるが解を見つけるためには誤差評価の条件が強すぎることが理由としてあげられる. 消散型発展方程式であるBenjamin-Bona-Mahony-Burgers方程式の解の漸近的振る舞いを調べた.解の第2次近似を求めることによって解の下からの評価を示したことが成果としてあげられる.
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Research Products
(4 results)