2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ光学による半導体単一量子ドット中の非線形光学過程の研究
Project/Area Number |
19340079
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 不二雄 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (30200083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 佳宏 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (50372462)
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Keywords | ナノ光学 / 半導体 / 量子ドット / 過渡現象 / 顕微分光 / 非線形光学 / フォトニック結晶 |
Research Abstract |
光照射された金属探針先端に誘起される表面プラズモンが生成する局在増強場を利用することにより、探針直下のナノメートルサイズの空間領域の物質のみを強く光励起することができる新しいナノ分光法である探針増強ナノ光学分光装置を作成するために、既存のSPMコントローラーを用いて金属探針を液体ヘリウム温度で任意の場所に移動させるシステムを作製した。平成20年度中に空間分解能が100nmの液体ヘリウム温度で動作するナノ分光装置がほぼ完成できた。この装置を用いて実際にInGaN半導体表面からの発光やラマン散乱の増強度効果を調べて、この装置の性能を評価した。また、探針増強共鳴レイリー散乱光を調べることにより、ナノ領域の半導体の屈折率変化を観測できることをGe/Si量子ドット系を用いて実験的に示した。これらの成果は論文、国際会議で公表予定である。 同時に、半導体単一量子ドット内の励起子構造を調べるために顕微分光法を用いた測定も行った。光子相関法を併用することにより、GaAs単一量子ドット中の多励起子構造、特に励起子分子、電荷励起子分子状態の詳細を明らかにした。これらの成果は論文、国際会議で公表予定である。 また、フォトニック結晶中の光伝播特性をこの装置を用いて調べ、伝搬モードは直線的に伝搬するモードと無指向的に拡散するモードの二種類のモードに分けられることを結論した。この結果はすでに論文として発表済みである。
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Research Products
(19 results)