2008 Fiscal Year Annual Research Report
超流動ヘリウム中における量子ドットの作製と光マニピュレーション
Project/Area Number |
19340082
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
芦田 昌明 Osaka University, 基礎工学研究科, 准教授 (60240818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (60004503)
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Keywords | 量子ドット / 光マニピュレーション / 超流動ヘリウム / レーザーアブレーション / ナノ材料創成 / ナノ構造形成 / 光制御 / ワイドギャップ半導体 |
Research Abstract |
本研究では、半導体量子ドットの運動を光によって制御、すなわち光マニピュレーションし、これまで困難であった量子ドットのサイズ選択や、より一般的にその「量子力学的個性」による選別を行う手法を研究・開発することを目的としている。その最も理想的な環境場として、粘性が非常に小さく、極低温状態にある超流動ヘリウムを採用するが、その中に量子ドットを導入するため、液体ヘリウム中でレーザーアブレーションを行うことにより、半導体量子ドットを直接作製する技術も同時に獲得する. 昨年度購入・整備した長距離顕微鏡を用い、レーザーアブレーションによって作製されたナノ粒子を含む微粒子群の発光スペクトルのその場観察に成功した。取り上げた試料はワイドギャップ半導体であるCuCl,ZnOであるが、いずれの場合も、結晶性の高さを示す狭い励起子発光線を観測することができ、作製された微粒子はクライオスタットから取り出す前に既に結晶化していることが確認された。さらに、作製後光マニピュレーションによって輸送されたCuCl量子ドット群が示す発光スペクトルのクライオスタット内での測定にも初めて成功した。多数の粒子群を対象とした測定であるため、量子ドット特有のサイズ量子化された発光線を観測することはできていないが、それらがCuCIからの発光であることは同定できた. 一方、室温でも紫外域に励起子発光を示すことから実用化が期待されているZnOに関しても、昨年度のレーザーアブレーションに引き続き、光マニピュレーション実験を行った。その結果、CuCl量子ドットと同様、センチメートルオーダーのマクロな距離に亘り光照射によって量子ドット群を移動させるとに初めて成功した。
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Research Products
(12 results)