2008 Fiscal Year Annual Research Report
最高の臨界温度を示す水銀系高温超伝導体の高品質単結晶育成:超伝導機構解明への展開
Project/Area Number |
19340106
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
永崎 洋 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, エレクトロニクス研究部門, 主任研究員 (20242018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本橋 輝樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 準教授 (00323840)
社本 真一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (90235698)
伊豫 彰 独立行政法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門, グループ長 (50356523)
李 哲虎 独立行政法人産業技術総合研究所, 電力エネルギー研究部門, 主任研究員 (80358358)
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Keywords | 高温超伝導 / 単結晶育成 |
Research Abstract |
本研究では、Hg系銅酸化物高温超伝導体HgBa_2Ca_<n-1>Cu_nO_<2n+2>(n=1-3)の大型高品質単結晶育成技術を確立することを目的とする。平成20年度は、以下の各事項を試み、所定の目的を達成した。 1.Hg系銅酸化物単結晶育成に最適な出発原料の選択と合成条件の確立。様々なバリエーションを試した結果、Hg、BaO_2、Cu、およびCuOを出発原料とする新たな単結晶育成プロセスを発見した。本手法を用いることにより、中間生成物(前駆体)作製に伴う手間と不確実性が排除され、更に、結晶育成中の酸素濃度の精密制御が可能となった。 2.大型単結晶育成のための防爆容器の開発と最適化。単結晶試料の大型化を目指し、昨年度開発したインコネル製防爆容器の大容量化を行った。 上記の組み合わせにより、HgBa_2CuO_<5+δ>において、数mm^2角の大きさを有する大型かつ良質の単結晶育成に成功した。得られた単結晶試料を用いた様々な研究が現在進行中であり、最高のTcを有する超伝導体物質群の物性が明らかになりつつある。 又、本研究において得られた試料合成手法を、同年度に発見された鉄ヒ素系超伝導体に適用することにより、世界に先駆けて良質の試料合成に成功し、その基礎物性測定を行った。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Effect of Structural Parameters on Superconductivity in Fluorine-Free LnFeAsO_<1-y> (Ln=La, Nd)2008
Author(s)
Chul-Ho Lee, A. lyo, H. Eisaki, H. Kito, Maria Teresa Fernandez-Diaz, T. Ito, K. Kihou, H. Matsuhata, M. Braden, K. Yamada
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Journal Title
J. Phys. Soc. Jpn. 77
Pages: 083704-083707
Peer Reviewed
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[Journal Article] Synthesis and Physical Properties of LnFeAsO1-y2008
Author(s)
H. Eisaki, A. Iyo, H. Kito, K. Miyazawa, P. M. Shirage, H. Matsuhata, K. Kihou, C. H. Lee, N. Takeshita, R. Kumai, Y. Tomioka, T. Ito
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Journal Title
J. Phys. Soc. Jpn. 77 suppl
Pages: 36-39
Peer Reviewed
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