2008 Fiscal Year Annual Research Report
多結晶ダイヤを用いたコア条件下の超高圧高温実験に基づくコアの物質科学的研究
Project/Area Number |
19340122
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八木 健彦 The University of Tokyo, 物性研究所, 教授 (20126189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 卓 東京大学, 物性研究所, 助教 (90343938)
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Keywords | 超高圧 / 実験技術 / ダイヤモンドアンビル / レーザー加熱 / コア / 下部マントル |
Research Abstract |
本研究は、新しい超硬素材である多結晶ナノダイヤモンドで作成したアンビルを用いて、従来の限界を超す超高圧高温条件をダイヤモンドアンビルで発生する技術を開発し、それを用いて地球の内核に関する実験を推進しようとするものである。計画通り進展すれば、その組成や構造に関していろいろと未知の部分が残されている地球の内核に関して新たな知見を得ることが可能になり、地球科学の進展に大きく寄与すると期待される。 2年目は多結晶ナノダイヤが、全く等方的な力学的性質を持つ素材であるという特徴を生かし、従来の単結晶ダイヤモンドでは不可能だった先端が球状のアンビルを作成し、超高圧発生実験を試みた。300GPa領域での相転移の存在が計算物理により予言されているAl2O3を試料として、SPring-8でX線により発生圧力とアンビル形状及び内部の圧力分布を測定しながら実験を行った。まだ300GPa以上の圧力発生には到達していないが、技術的に解決すべき問題点が明らかになり、今後さらに実験技術の改良を続ける予定である。一方Xe-Fe系の実験も繰り返し行われ、サンプリング技術の問題点をクリアーしてコアの圧力領域での実験を進めようとしているところである。この実験結果がでれば、コア中にXeが取り込まれているか否かについてのかなり明確な議論が可能になると期待される。
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Research Products
(10 results)