2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しい計測法によるエアロゾルの光学特性の測定と実証観測
Project/Area Number |
19340139
|
Research Institution | Japan, Meteorological Research Institute |
Principal Investigator |
内山 明博 Japan, Meteorological Research Institute, 気候研究部, 室長 (50354460)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 明宏 気象庁気象研究所, 気候研究部, 主任研究官 (40278106)
工藤 玲 気象庁気象研究所, 気候研究部, 研究官 (00414508)
川崎 昌博 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70110723)
|
Keywords | エアロゾル光学特性 / キャビティリングダウン分光法 / ネフェロメーター / エアロゾル消散係数 / エアロゾル散乱係数 |
Research Abstract |
本研究では、エアロゾルの全消散係数測定装置の開発を行う、また、この装置と散乱係数測定装置を組み合わせ、エアロゾルの一次散乱特性を測定するためのシステムを構築する。 本年の研究では、第一に、キャビティリングダウン分光(CRDS)法を用いたエアロゾル全消散係数の測定装置の構成の決定および製作を行った。全消散係数の波長依存性を調べるために2波長同時計測が可能な装置とした。装置は、1)光源・2枚の高反射率ミラーで構成した光学キャビティ・光検出器からなる光学系、2)外気導入口・バックグラウンド測定システム・セル・流量コントローラ・排気用ポンプからなるフロー系、3)デジタイザ・PC・専用ソフトウェアからなるデータ取得系により構成される。2波長同時計測のために、これらの構成を二系統用意した。光源には、小型のパルスYAGレーザーの第二(532nm)および第三高調波(355nm)を利用した。光検出器には、フォトダイオード(532nm)および光電子増倍管(355nm)を採用した。CRDS法では、エアロゾルの有無における光学キャピティからの漏れ出し光の時間減衰速度の差を測定することにより、全消散係数を決定する。エアロゾル無しのバックグラウンド測定を行うために、三方電磁弁を一定時間ごとに切り替え、外気を粒子フィルタに通しエアロゾルを除去するシステムを製作した。 第二に、既存のネフェロメーター(Ecotech M9003)を改造し、散乱係数の角度分布測定が可能なネフェロメーターを製作した。光源に使用されているLED(9個)を順次点灯することによって角度分解能は悪いが、散乱角10〜160度の範囲で角度分布が測定できるようになった。標準粒子であるPSLを用いた測定では、半径0.5μm以下の粒子では10〜160度の測定から測定域の外を外挿できることが分かったが、半径0.5μm以上の粒子では外挿することが難しいことが分かった。 開発したCRDS装置によるエアロゾル全消散係数測定装置と角度分布測定が可能なネフェロメーターを用いて、2008年3-4月に福岡大学において集中観測を実施した。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Aerosol radiative characteristics at Gosan,Korea,during the Atmospheric Brown Cloud East Asian Regional Experiment20052007
Author(s)
Takamura, T., N. Sugimoto, A. Shimizu, A. Uchiyama, A. Yamazaki, K. Aoki, T. Nakajima, B.J. Sohn, and H. Takenaka
-
Journal Title
Peer Reviewed
-
-
-