2010 Fiscal Year Annual Research Report
流星エコー観測に基づく極域中間圏界面領域の大気重力波特性の研究
Project/Area Number |
19340143
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
堤 雅基 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (80280535)
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Keywords | 大気重力波 / 極域中間圏界面領域 / 流星エコー / 流星レーダー / SuperDARN / 南極昭和基地大型大気レーダー |
Research Abstract |
北欧の3流星レーダーにおいては、さらに観測を継続してデータを蓄積して昨年度までの重力波の解析を継続した。流星レーダーから得られる温度情報を使い、中間圏界面領域の背景温度の季節変化を探り、大気循環や大気波動との関連について研究成果をまとめた[Dyrland et al., 2010]。また共同研究者とともに、流星レーダーにロケットやEISCATレーダーによる風や温度の同時観測を合わせた総合解析を行い、成層圏突然昇温現象の発生時における北極域の成層圏から熱圏領域にいたる広い高度領域の力学的なつながりについて得られた成果をまとめた[Kurihara et al., 2010]。 南極域においては、昭和基地に大型大気レーダーを設置して初期観測を開始した。このレーダーは対流圏から熱圏まで広い高度領域が観測可能だが、本研究課題のターゲットとする流星エコー観測にも大変適しており、近い将来の流星観測のための準備を行った。また大気重力波の特性について、南極点における光学装置を用いた解析を行って季節的な振る舞いを探りその成果をまとめて発表した[S.Suzuki,投稿中]。昭和基地においても、中間圏界面領域の振る舞いをレーダーと光学装置を併用して観測し、オーロラの中性大気に与える影響について考察しその成果を発表した[H.Suzuki et al., Ann.Geo., 2010]。さらに昭和基地上空の中間圏界面領域温度の季節的振る舞いについても成果をまとめた[H.Suzuki et al., Earth Planets Space, 2010]。
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Research Products
(12 results)