2007 Fiscal Year Annual Research Report
中高エネルギー電子計測用2次元イメージャー検出器の開発
Project/Area Number |
19340145
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
高島 健 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 准教授 (10298193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅村 和史 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助教 (50321568)
平原 聖文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50242102)
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Keywords | 電子線計測 / ピクセル検出器 / APD検出器 / 粒子加速 |
Research Abstract |
本研究により、宇宙空間における粒子加速現象の物理過程を理解するために、広いエネルギー粒子の観測データが取得可能な検出器開発を行っている。特に数keV〜100keV程度のエネルギー領域において、電子・イオンのエネルギーを測定できるセンサー技術が確立しておらず、観測的に抜け落ちた状態となっている。加速現象を解明するためには必須のエネルギー領域であるためこのギャップを埋ぬる必要がある。そこで、今年度はこのギャップを埋めかつ観測領域での強度変動である10^7/secを超えるような広い強度変化に対応するために、ピクセル型APD検出器の開発を実施した。浜松ホトニクスと2x2mm/ピクセルで3x3ピクセルのAPD素子と、さらに強強度でも測定可能なように0.3x0.3mm/ピクセルで3x3ピクセルのAPD素子の開発を行った。いずれの素子も400V程度のブレーク電圧で、数nA以下のリーク電流を達成することができた。一方で、性能評価を実施するためには、超低ノイズの電荷有感型前置増幅器が必要であり、APD素子に特化した前置増幅器の開発をクリアパルスとともに行った。 開発したピクセルAPDと前置増幅器による電子回路読み出しを用いて、中エネルギー電子線による性能評価を実施した。この計測において、2-3keVからの電子線計測が各ピクセル事に可能であることを確認し、本年度の目的「中エネルギー電子用のピクセル型APDの開発」を達成することができた。
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